過去ログ - 素直じゃない二人(ゆるゆり)
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42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 16:08:18.39 ID:L62z0KCK0
あかり「……」

 なんで知っているのって思った。
 あかり、まだ生徒会の人としか話したことなかった。

以下略



43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 16:09:32.45 ID:L62z0KCK0
結衣「……行かないでよ」
あかり「結衣ちゃん……」
結衣「知ってるんだよ。あかりのこと、私はよく知ってるんだよ。なんで進学校に行こうとしてるのかも、大体察しがつくんだよ……」

 結衣ちゃんは下を向いたままで、あかりはもう何が何だか分からなくて。
以下略



44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 16:11:03.48 ID:L62z0KCK0
 伸ばされた小指に小指を絡めて、指切りをする。
 子供みたいな無邪気な行為だったらよかったのにと思っても、やっぱりそんな軽いことに思えない。
 結衣ちゃんはすごく悲しんでいて、あかりはそれを抱き締めてあげた。
 でも、それが結衣ちゃんにとってうれしいことなのかと聞かれたら、多分ただの慰めになっちゃうのだってわかる。
 だって、あかりは結衣ちゃんから告白されて、それを断ったことがあって、その時もこうやって抱きしめてしまったのだから。
以下略



45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 16:11:46.78 ID:L62z0KCK0
―結衣―

 あかりに抱き締められながら、私は告白をした日のことを思い出していた。
 新学期が始まり、夏の到来に合わせて舞い込んできた生徒会の話。
 私と京子はすでに3年生で入るっていう選択肢がなかった状態だったから、自然とちなつちゃんとあかりに矛先が向いた。
以下略



46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 16:12:31.53 ID:L62z0KCK0
 昔、京子とあかり三人で遊んでいたころから、それなりに意識していたのかもしれないし、中学校に上がってからは完全に意識していた。
 あかりのあの他人にも優しくできる性格とか、そういう振舞いを見ていると胸が痛んだ時もあった。
 ちなつちゃんとキスしている姿を見たときは、あまりの衝撃にそこから京子と一緒に逃げだして家に帰った後になってからショックが支配していた。でも、あれが誤解だってわかった時は心底安心していた。
 そしてあかりが中学2年生、私たちが中学3年生になって、生徒会の用事であまりあかりが、ごらく部にいないと寂しいってことに気がついていた。
 これはどんな感情なのかって考えて、あかりを独り占めしたいっていう独占欲なのかなって悩んだこともあった。多分、本当はその独占欲に近い好意だった。
以下略



47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 16:13:25.15 ID:L62z0KCK0
 今日と同じように校門で待ち伏せした。
 京子とちなつちゃんは用事があって帰っていたから、自然とあかりを待つ口実ができていた。
 緊張とかそういうのが全くなかった、怖いくらいに冷静にあかりを私のものにしようなんて考えていた。今思えば、狂っていた。
 まだ日が長い頃だった。17時になっても明るいくらい。
 私は経つ時間も忘れていて、空をぼんやり見上げながらこの後のことを考えていた。
以下略



48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 16:14:07.80 ID:L62z0KCK0
 あかりに先にリビングに行ってもいいよって言って、私は鍵を閉めた。
 チェーンロックもした、こうすればあかりが逃げ出しても、チェーンロックに気づかないで開けられないはずだなんて思ったから。
 妙に頭がすっきりして、この後はどうすればいいんだろうなんて思っていたけど、気にすることもない、なんて呟いていた。
 リビングに入ると座りながら、「結衣ちゃんの家に来るのは久しぶり〜」って周りをキョロキョロ見回している。
 特に真新しいものは準備してないけど、久しぶりに来て新鮮な感じだったのかもしれない。
以下略



49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 16:15:02.41 ID:L62z0KCK0
結衣「あかりの髪ってきれいだよね」

 手を伸ばして髪を触る。
 ビクッと震える体、その震えであかりが私の下にいるってことが感じられて、とてもうれしかった。クシャクシャって髪を撫でる。優しく撫でているけどあかりの震えは止まらなかった。

以下略



50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 16:16:59.27 ID:L62z0KCK0
あかり「ううっ、やめてよぉ、ゆいちゃん……ひっぐ」
結衣「あかり、なんで泣いてるの?」

 それはあかりの涙だった。
 なんで泣くの、私とこうなれたからうれしくて泣いているの? その涙を拭ってあげて、安心させてあげなくちゃなんて思った。
以下略



51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 16:17:50.36 ID:L62z0KCK0
 近づけていた唇はもう離れていた。
 目の前には泣きじゃくりながら、上はブラだけになったあかりがいた。
 この時、頭の中が無駄に常識を取り戻していた。
 今さっき聞こえた言葉に、私の常識が急速に理性を取り戻し始めていた。
 客観的にこれはどういう状態なのか、私がやっていたことはいったいどういう行為だったのか?
以下略



52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/02/22(金) 16:18:30.47 ID:L62z0KCK0
 でも、それより先にあかりが私の腰に手をまわしていた。
 振り払おうって思えば振り払えるそんな力。
 まだ手と体の震えは止まってないのに、なんで私に触れることができるのだろうなんて思って。

あかり「結衣ちゃん、大丈夫だよ」
以下略



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