過去ログ - P「始原のiDOL」
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26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:27:45.16 ID:y8XKonFyo
「地底も大変なんだなあ」
「私の世代はもうあんまり関係ないけどね」
「ああ、そっか」

 二人はそこで朗らかに笑い合う。
以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:28:32.47 ID:y8XKonFyo
 765プロの入るビルの屋上。

 響は手すりに手を置いて、中天にかかる月を見上げていた。

 片手を伸ばし、つま先立ちになって、空にかかる月に指を伸ばす。
以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:29:32.75 ID:y8XKonFyo
 銀の髪がまるで意志をもっているかのようにうねくる。
 その表面が硬質の、まるで金属であるかのような光沢を帯び始めていた。

「納得してないわけじゃないんだけどなあ」
「では、なにを?」
以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:30:25.44 ID:y8XKonFyo
 空振りとなった響の手刀が、銀の軌跡を描き出した。

 それは、白銀の毛皮をまとったその腕のため。
 長く鋭い爪を備えたそれを、響は見せびらかすかのように振った。

以下略



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:31:07.68 ID:y8XKonFyo
 貴音がそれになにか応じる前に、響の姿はその視界から消えている。

「誰よりも、風よりも、自分は早い!」

 一瞬にして後ろに回った響が突き出した手刀が、貴音の背を貫く。
以下略



31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:32:39.35 ID:y8XKonFyo
 手応えは、あった。
 だが、それは肉のものではない。

「なっ」

以下略



32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:33:19.39 ID:y8XKonFyo
「……なに?」

 響がそう応じる頃には、貴音の『翼』は消えていた。

 しかし、彼女は響の足に膝を乗せ、その腕をひねりあげて、動きを封じ続けている。
以下略



33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:34:04.38 ID:y8XKonFyo
「はーい、カット!」

 かけ声から一拍挟んで、セット内の貴音と響のもとに撮影スタッフが駆け寄っていく。

 カメラ周りでは律子が監督と語り合い、すでに出番が終わった真たちが口々に感想を言い合う。
以下略



34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:35:29.42 ID:y8XKonFyo
「えー、本来は撮影前に行うべきでしたが、みなさんのスケジュールの都合もあり、このように第一話撮影後となってしまいましたが、
これもよい機会と思い、皆で実際の撮影に関することも含めまして、お話しいただければと……」

 番組プロデューサーの挨拶が一通り終わって、室内では、賑やかに乾杯の音が響く。

以下略



35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:36:32.04 ID:y8XKonFyo
 元トップアイドルで現在は765プロのプロデューサーを勤める律子は、その言葉に眼鏡をきらめかせて応じる。

 彼女もそうだが、今回のドラマでは、現実の彼女たちと微妙に重なりつつ、細かいところでは異なるキャラクター付けがなされている。

 そのわずかな現実感とその乖離が非現実感を増すのだとはスタッフの弁であった。
以下略



36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:37:18.32 ID:y8XKonFyo
 その間も、宴席では皆の会話が続いている。

 少し離れたところでは、監督にお酌をしながら話しかける春香の姿がある。

「そう言えば、志乃さんはこられないんですか?」 
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