過去ログ - 勇者「王様が魔王との戦争の準備をしている?」 2スレ目
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10: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/03/20(水) 01:45:13.48 ID:3mmpyc380

 九尾とは直線距離にして40メートルを切っている。二人との戦闘、そしてマダンテに意識を集中していた九尾は、そこまでの接敵を許してしまった。
 願わくばそれが敗因となることをっ!

ポルパ「ビュウッ!」
以下略



11: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/03/20(水) 01:46:13.62 ID:3mmpyc380

 槍が投擲された。
 反射的に九尾はそちらを迎撃、空中で体勢を崩したところを火炎弾の驟雨が襲う。
 障壁で大したダメージは与えられなかったが、その隙をついてポルパとビュウは九尾の左手首を切り落とす。

以下略



12: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/03/20(水) 01:46:56.67 ID:3mmpyc380

九尾「くそ、人間のくせに、わらわらわらわらっ! 蟻なら蟻らしく地べたを這いつくばっていればいいものを!」

ハーバンマーン「狙えぇっ……撃てぇっ!」

以下略



13: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/03/20(水) 01:47:25.65 ID:3mmpyc380

ジャライバ「緊急術式起動――!」

 ジャライバ・ムチンの反応は早かった。号令とともに、幾度も繰り返された動きなのだろう、部隊の全員が懐から符を取り出して、それを一息に破る。
 防御障壁を閉じ込めた、詠唱破棄の符だ。
以下略



14: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/03/20(水) 01:47:53.87 ID:3mmpyc380

 つまり、最大であと四発のマダンテがやってくる。
 そして、それに耐えれば勝てる。

 ……勝てる?
以下略



15: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/03/20(水) 01:48:22.93 ID:3mmpyc380

 ……要は、わしとクレイアがくたばらなければいいだけの話。
 我慢の先にある勝利が、微かにだが、見えてきたではないか。

ハーバンマーン「ジャライバ、メラゾーマの連打だ! 少しでも削るぞ!」
以下略



16: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/03/20(水) 01:48:57.45 ID:3mmpyc380

 目の前で戦っていた兵士が顔面を焼かれて倒れた。その背後から二人は二手に分かれ、満足に動かない体を何とか動かしながら、九尾を背後から切りつける。
 九尾の反応はいまだ十分に早いが、当初の神速からは程遠かった。剣ごとビュウの右腕を切断し――ポルパのほうまでは文字通り手が回らない。体勢を逸らしてなんとか回避した。

 ビュウの呻き声。一瞬ポルパがそれに気を取られた隙に、一歩九尾は後ろへ跳んだ。
以下略



17: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/03/20(水) 01:49:44.44 ID:3mmpyc380

 九尾は上空へと逃げた。そこへ槍がまたも投擲され、九尾の脇腹を掠ってゆく。
 バランスを崩した九尾へと、またもメラゾーマの雨。仕方がなしに障壁を唱えながら、足元にいったん力場を生み出し、緊急回避的に集団から距離を取る。

九尾「行きつく暇も――」
以下略



18: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/03/20(水) 01:50:16.16 ID:3mmpyc380

ビュウ「右手はなくても左手があるっ!」

 誰も彼もが倒れ伏した中で、唯一彼だけが走っていた。
 力場を大きく踏みしめて、左手で剣を持って。
以下略



19: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/03/20(水) 01:50:46.89 ID:3mmpyc380

 肩口に剣が食い込んで、腕を切断することはなかったが、確かに乳房まで傷が達した。

 九尾がぐらつく――踏みとどまる。

以下略



20: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2013/03/20(水) 01:51:14.79 ID:3mmpyc380

 しかし、今、なんて言った?

 アルス、と。
 この弟子は言ったのか?
以下略



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