135:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 01:54:27.79 ID:7LnCOhGJ0
「頭部の外傷は、3針程度縫うだけのもので大した事はありません。
骨折は右腕と右下腿の2箇所。まぁ、三ヶ月はかかるでしょう」
レントゲン写真等を見せながら、医者は簡単にプロデューサーの症状を説明した。
意識が戻らない原因は何なのか。
136:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/03/24(日) 01:57:17.36 ID:1jmKxVg5o
つーか下手したらPが運転中に発症してアイドルごと事故の可能性もあったなこれ。
137:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 01:58:08.56 ID:7LnCOhGJ0
「過労から倒れたのだろう、とのことだ」
病室に戻ると、高木は医者から聞いた説明のごく一部をかいつまみ、小鳥達に話した。
しかし、それだけの説明で彼女達が納得できるはずがなかった。
「意識を失った直接の原因って、何ですか?」
138:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 02:01:25.17 ID:7LnCOhGJ0
再び、雪歩の体が震え始めた。
今度の震えは、悲しさからではなく恐怖によるものだった。
自分のせいで、プロデューサーを大変な目に遭わせてしまった。
彼を慕っていたアイドルの皆から、どれほどの非難を浴びせられるかを雪歩は想像した。
139:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 02:03:19.98 ID:7LnCOhGJ0
雪歩に促され、美希以外の者達は部屋を出た。
皆、部屋の中の張り詰めた空気から解放された気分になったのか、一様に大きくため息をついた。
「少し、一服してくるよ」
高木はそう言って、席を外した。
140:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 02:05:04.61 ID:7LnCOhGJ0
雪歩は、その場から後ずさりしていた。
自分は、何という勘違いをしていたのだろう。
自分が頑張れば、事務所も明るさを取り戻せるとばかり考えていた。
救世主にでもなろうとしたのか?
141:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 02:06:45.53 ID:7LnCOhGJ0
「―――そうか、分かった」
大手芸能事務所、961プロの社長である黒井祟男は、社長室にて受話器を握っていた。
「――素人めいた言葉を吐くな。嫌ならこの事を明るみに出してみるがいい。
その時、貴様らは今の仕事を続けられると思わんことだ」
142:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 02:07:47.80 ID:7LnCOhGJ0
【7】
雪歩が事務所に来なくなって、もう一週間になる。
その夜、真はたるき亭ビルの屋上にいた。
143:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 02:09:39.73 ID:7LnCOhGJ0
「どうやら、軽度の脳梗塞だったようだ」
高木は、言葉を慎重に選びながら、ゆっくりと皆にプロデューサーの症状を説明していた。
「しばらくは手足に痺れが残るとのことだが、重篤の患者に見られるような精神障害は無い。
今日は、直接彼と話をすることができたが、話し方も落ち着いていて問題は無かった。
144:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 02:11:36.10 ID:7LnCOhGJ0
真は、屋上の手すりをギュッと握り締めた。
プロデューサーが倒れた原因は、一言で言えば過労だろうとのことだった。
律子は、彼が抱えていた業務の処理に追われたが、その量の多さに驚いていた。
なぜ自分に振ってくれなかったのか、とも言っていた。
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