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2013/03/24(日) 02:20:14.10 ID:1jmKxVg5o
覚醒美希きたか!
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2013/03/24(日) 02:21:32.84 ID:7LnCOhGJ0
その後、事務所に集まった皆に対し、改めて美希は頭を下げた。
今まで自分勝手な事をして皆を困らせただけでなく、雪歩の前で皆の悪口を言った事も包み隠さず打ち明けた。
それまでのイメージとは違う、あまりにも真摯な彼女の姿勢に、皆は驚きを隠せなかった。
「詫び言を述べるというのなら、むしろ私達の方でしょう」
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2013/03/24(日) 02:23:14.51 ID:7LnCOhGJ0
「でも、雪歩さんは――」
やよいがボソッと残念そうに呟いたことで、皆から再び笑顔が消えてしまった。
「やよい、あんた何も今そんな事言わなくても――」
「はわっ、ご、ごめんなさい伊織ちゃん。わたし――!」
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2013/03/24(日) 02:25:04.93 ID:7LnCOhGJ0
「あらあら、美希ちゃんのおかげですっかり皆に火がついちゃったわねぇ〜」
右頬に手を当て、あずさはニコニコしながら皆が盛り上がるのを見つめた。
隣にいる千早も、穏やかに笑っている。
「何だか、美希が戻ってくるのが怖いと言っていた自分が馬鹿みたいです」
155:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 02:27:51.69 ID:7LnCOhGJ0
「それからの皆の様子は、どうですか?」
プロデューサーは、病室の窓の外を見つめる高木の背中へ問いかけた。
「何も心配はいらない。
アイドルの皆は意欲的にレッスンを行い、律子君や音無君もそれに応えるように全力でサポートを行ってくれている」
156:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 02:30:21.92 ID:7LnCOhGJ0
本来、これ以上アイドルを続けたくないと言っている者に対し、無理矢理連れ戻すような事を行うのは、決して好ましくない。
美希については、自分の思いだけでなく雪歩の望みもあって行動したが、それも実際はグレーなのだ。
下手をすると、向こうの両親から訴えられないとも限らない。
プロデューサーもその辺りは十分に留意し、以前美希の家へ連絡を取った時も、引き戻したいという旨の言葉は使わなかった。
157:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 02:31:53.03 ID:7LnCOhGJ0
「―――まぁ、律子君を信じよう。
さぁ、食べてくれたまえ。音無君ほど上手にできなくてすまないが」
無骨に切り分けたリンゴを、高木はプロデューサーに差し出した。
プロデューサーが、恐縮しながらリンゴに手を伸ばそうとした時、高木の携帯が鳴った。
158:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 02:33:36.86 ID:7LnCOhGJ0
スーツ姿の男性が、血溜まりの中にうつ伏せで倒れている。
その横で、金髪の少女がまっすぐにこちらを見上げている。
少女の顔は真っ黒に塗り潰されており、表情は分からない。
しかし、明らかに階段を上った先―――踊り場にいる自分を睨み上げている。
159:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 02:34:47.31 ID:7LnCOhGJ0
【8】
「俺は、娘がアイドルになることに初めから反対していた」
雪歩の父は、律子の目を見据えて言った。
160:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/24(日) 02:36:34.26 ID:7LnCOhGJ0
萩原家は、足立区の静かな住宅街にあった。
インターホンを鳴らすと、黒いスーツに身を包んだ坊主頭の若い男が出てきた。
細身だが、目の鋭い男だった。
名前と用件を告げると、丁寧に中へ案内された。
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