過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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549: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/27(木) 23:59:10.97 ID:g6QQtHMF0
「何、やってんのよ、アンタ」

「…………ッ!!」

常盤台中学の制服。
以下略



550: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/28(金) 00:00:49.77 ID:2uvppnvv0
「大丈夫よ、垣根」

聖母のような笑顔で、温かさで、美琴は言った。
まるで怯えた子犬のようになってしまっている垣根に、その右手をそっと伸ばした。
たったそれだけの動作に垣根は異常に反応し、ビクッと体を震わせた。
以下略



551: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/28(金) 00:02:09.83 ID:2uvppnvv0
「湾内さんを、泡浮さんを、佐天さんを助けてくれたことだけじゃない。
無能力者狩りを楽しむ能力者を捕まえただけじゃない。風紀委員として人助けしただけじゃない。
絶望していた私に道を示してくれただけじゃない。今こうして、私が生きてここにいることが何よりの証よ」

温かい笑みを絶やさずに美琴は続けた。
以下略



552: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/28(金) 00:03:45.55 ID:2uvppnvv0
「……結局さ、アンタは友達を殺せる程度の悪党じゃなかったって話よ」

垣根帝督は答えなかった。
恐怖や緊張といったあらゆる感情を無理に抑え込み、動く。

以下略



553: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/28(金) 00:06:18.64 ID:2uvppnvv0
結果的に死ななかったとはいえ、垣根帝督はあの鉄橋で最大の殺意を美琴に叩きつけた。
たとえ無意識的に手加減していたとしても、あのまま美琴は死んでいたかもしれなかった。
一歩間違えば体がひしゃげて無残な死を迎えていたかもしれなかった。
今だってそうだ。結果としては失敗でも垣根はさっきから何度も美琴を殺そうとしている。
たとえ友人でも、何故そんな奴相手にこうも笑顔でいられるのか垣根には分からなかった。
以下略



554: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/28(金) 00:08:32.30 ID:2uvppnvv0
その言葉に、垣根帝督はついに涙を流した。
その瞳からツ、と一筋の涙が頬を伝って落ちる。
たった一筋。けれどそれで十分だった。
あらゆる想いのつまったその涙は、まるで膿のように体外へ排出される。
ポタリ、と涙が地面を濡らした。心の膿を涙という形で出したことにより垣根の心が僅かに軽くなる。
以下略



555: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/28(金) 00:10:43.95 ID:2uvppnvv0
「垣根、これからもよろしくお願いね」

「ああ。よろしく頼むぜ、御坂」

これまで何度も揺らいできた。
以下略



556: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/28(金) 00:13:13.71 ID:2uvppnvv0
「あァあァ、なァに人サマ忘れて青春ドラマ繰り広げてンですかァ?」

カツ、カツと現代的なデザインの杖をついた一方通行がやって来た。
漆黒の翼はいつの間にか消えている。
敵対者がいなくなったから消えたのか、一方通行の意思で消したのか。
以下略



557: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/28(金) 00:14:41.68 ID:2uvppnvv0
別々の道を進んでいた彼らの道が一点で交差したこの時。
彼らは共通の目的を掲げて、一編の物語を紡ぎ始める。

そして、それは既に始まっていた。
彼らに休息など与えられることはなく、苦しい戦いを終えた三人に『奴』が襲い掛かる。
以下略



558: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/06/28(金) 00:18:10.34 ID:2uvppnvv0
車から次々と人間が降りてくる。
覆面をした者、黒づくめの者、色々いるが全員学園都市の最先端であろう装備に身を包んでいた。
一台の車から一人、というわけではなく二人、三人降りてくるものもあった。
彼らは言葉を発さなかった。警告もせず、何か要求するでもなく。
ただ無言で、武器を三人に向けて殺意のみを示した。
以下略



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