過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」3
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76: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/13(土) 23:47:49.10 ID:EU4odp+w0
一方通行は、人を殺す。
それを特別なこととも思わず、その重さを感じることもなく。
目の前を飛んでいるハエを落とすような感覚で人の命を奪う。
相手が外道ならまだしも―――外道なら殺していいというわけではないが―――この男は妹達まで手にかけた。
機械的に、淡々と。呼吸するような自然さで、どこまでも身勝手な理由で。
以下略



77: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/13(土) 23:49:36.32 ID:EU4odp+w0





以下略



78: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/13(土) 23:55:26.92 ID:EU4odp+w0
スベテカリトッタ―――。エガオモ、カノウセイモ、ミライモ、ナニモカモ―――。


「……あァ、そォだなオリジナル」

以下略



79: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/13(土) 23:58:10.52 ID:EU4odp+w0
「だから、オマエはこのままその怒りを全て俺にぶつけりゃいい。
オマエにはその権利があるンだ」

「私だってそうしたい。アンタをこの手で八つ裂きにしてやりたい。
でも、それをすると打ち止めが悲しむ」
以下略



80: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/14(日) 00:03:46.63 ID:SfF/g84n0
「……アンタはどうなのよ」

美琴が小さく言った。
これが一番聞きたかったこと。
絶対に、力づくでも吐き出させてやると思っていたこと。
以下略



81: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/14(日) 00:06:02.42 ID:SfF/g84n0
その言葉が、やけに一方通行の胸に響いた。
打ち止めとは一方通行にとって何なのか。一方通行は、そんなこととっくの昔から分かってる。
ただそれを美琴に言う勇気がないだけだ。
足りないのは勇気。今の一方通行はただ怯えているだけだった。
学園都市第一位が、恐怖に負けることなどあっていいわけがない。
以下略



82: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/14(日) 00:07:19.47 ID:SfF/g84n0
一方通行は、まるで懺悔するように項垂れて話す。
今までただの一度も、一方通行がこんな正直に自らの気持ちを話したことはない。
美琴はやはり何も言わない。一切腰を折らず、一方通行が全てを話すのを待っていた。

「挫けそォになったことも何度もあった。『闇』の奥の奥にまで堕ちて行きそォになったこともあった。
以下略



83: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/14(日) 00:11:30.04 ID:SfF/g84n0
「……そう。それがアンタの本心なのね」

「あァ。ずっと前からこォ思ってた。そりゃ最初は俺なンかが打ち止めと一緒にいる資格なンて、と思った。
けど悪党が善人と一緒にいちゃいけねェのか、悪党が善人を守っちゃいけねェ決まりでもあるのか。
たとえあったとしても、今まで全てをブチ壊してきた俺がそんなルールだけを律儀に守る必要があるのか、ってな。
以下略



84: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/14(日) 00:12:48.77 ID:SfF/g84n0
「ねぇ。最後に、一つだけ確認させて」

「あァ」

「打ち止めが言ってたんだけど。『実験』中、本当は殺したくなかったって、本当?」
以下略



85: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/14(日) 00:17:24.21 ID:SfF/g84n0
一方通行は言った。
しっかりと美琴の目を見て、力強く。
自分のしたことに言い訳はしないと、一切の淀みなくそう言い切った。

それを聞いた美琴は、握り締めた拳から力を抜いて、ふぅ、と大きく息を吐く。
以下略



86: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2013/04/14(日) 00:19:55.47 ID:SfF/g84n0
「……オマエは、自分がナニ言ってっか分かってンのか。
本当にそれでいいのかよ」

呆然と呟く一方通行に、美琴は僅かに、だが確かな笑みを浮かべて答えた。

以下略



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