28: ◆XiAeHcQvXg
2013/04/05(金) 14:46:49.44 ID:1i2XHQMk0
と、ここでふと思い付く。
もし、ただ出掛けているだけだとしたら、僕の焦りっぷりは、それはもう滑稽なのではないか。
その思いから、半ば祈りながら玄関へと足を向ける。
29: ◆XiAeHcQvXg
2013/04/05(金) 14:47:17.55 ID:1i2XHQMk0
一度降りた階段を上り、火憐と月火の部屋の扉を勢いよく開ける。
ここで、二人が居れば僕はとても安心できたのだが……部屋はもぬけの殻だった。
暦「……くそっ!」
30: ◆XiAeHcQvXg
2013/04/05(金) 14:50:07.48 ID:1i2XHQMk0
気付くべきだった。
『それ』をする前に、僕は気付くベきだったんだ。
その行為を指し示している物的証拠はいくつもあった。
31: ◆XiAeHcQvXg
2013/04/05(金) 14:51:18.44 ID:1i2XHQMk0
しかし、僕はその二人では無い。
前置きが少し長くなってしまったが、結論から言うと、火憐と月火は見つかった。
本人達からしてみれば、何をやっているんだこの兄は? との感じだっただろう。
32: ◆XiAeHcQvXg
2013/04/05(金) 14:51:45.74 ID:1i2XHQMk0
以下、回想。
僕が唯一捜していない場所。
阿良々木家の風呂。
33: ◆XiAeHcQvXg
2013/04/05(金) 14:52:14.20 ID:1i2XHQMk0
すると、目の前には壁が広がっていて……
壁、とは言った物の、冷静に見ればそれは人だった。
もっと冷静に見れば、それは僕の妹だった。
34: ◆XiAeHcQvXg
2013/04/05(金) 14:52:42.75 ID:1i2XHQMk0
効果音を付けるとすると、パチンとか、バチンとかでは無く、ドゴン! と言った感じだ。
エクスクラメーションマークが付くほどの、そんな感じの鉄拳制裁である。
僕のせいだと言っても、明らかに手加減無しの攻撃はぶっちゃけかなり痛い。
35: ◆XiAeHcQvXg
2013/04/05(金) 14:53:37.57 ID:1i2XHQMk0
回想終わり。
そんなこんなで、現在、僕は自室のベッドへと横たわっている。
一応言っておくが、意識を失っている間に勝手に歩いて自分の部屋のベッドへと横たわったとか、今までのが全て夢だった、なんて事は無い。
36: ◆XiAeHcQvXg
2013/04/05(金) 14:54:10.07 ID:1i2XHQMk0
暦「にしても、どうして火憐ちゃんも月火ちゃんも、今日は起こしにこなかったんだ?」
話題を百八十度変える。
このままでは兄の威厳もあったもんじゃないからな。 ナイス方向転換だ。
37: ◆XiAeHcQvXg
2013/04/05(金) 14:54:38.75 ID:1i2XHQMk0
妹が起こしに来なかった理由を問い詰める兄。 責め立てる兄。
我ながら、なんて理不尽な奴なのだろうと思う。
思うだけであって、改めようとは思わないけど。
38: ◆XiAeHcQvXg
2013/04/05(金) 14:55:15.18 ID:1i2XHQMk0
火憐「いやあ、あたしは何となく覚えてたんだけど」
言い訳、では無さそうだ。 どうやら本当になんとなくは覚えていたらしい。
月火「ええ、火憐ちゃん覚えてたの? 私、すっかり忘れてたよ」
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