過去ログ - 【まどか×PSYREN】ほむら「結構よ、指を咥えてそこで見ていなさい。夜科アゲハ」
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81: ◆FLVUV.9phY[sage saga]
2013/04/13(土) 09:54:49.39 ID:0wYW71OQo
 ドアの正面に立ち、小さく深呼吸をする。
 過去に幾度となく通い、色々な話をした場所。
 ついこの間も、まどか、美樹さやか、巴マミと一緒にここで過ごした。
 けれど、三人一緒と一人とではやはり違う。
 もう一度、一人でここに来ることになろうとは予想していなかった。
以下略



82: ◆FLVUV.9phY[sage saga]
2013/04/13(土) 09:55:48.11 ID:0wYW71OQo
 それにしても、話とはなんだろうか。
 考えられる可能性は二つ、いや三つだろうか。
 一つ、心の準備が出来たから魔法少女の真実を教えてほしい。まだ、この話をしてから数日だ。正直望み薄だ
ろう。

以下略



83: ◆FLVUV.9phY[sage saga]
2013/04/13(土) 09:56:48.31 ID:0wYW71OQo
「えぇ、ちょっと知り合いの伝手でおいしい紅茶を淹れてもらったことがあって。それから、その人に教わった
の。おいしい紅茶の淹れ方から茶葉の種類別によく合う焼き菓子の作り方まで」

 最近では菓子を作ることはもちろん、紅茶を淹れることすらやっていない。一息つくときは大抵マズイ缶コー
ヒーだ。
以下略



84: ◆FLVUV.9phY[sage saga]
2013/04/13(土) 09:57:48.30 ID:0wYW71OQo
 だけど、今日は。今日だけは。
 考えると考えるだけ気持ちが急いていくのを自覚する。

「私も巴さんと話をするのは嫌いじゃないです。けど、あまりダラダラと会話を続けると決心が鈍りそうなので」

以下略



85: ◆FLVUV.9phY[sage saga]
2013/04/13(土) 09:58:49.25 ID:0wYW71OQo
 巴マミは私に小さく頷く。その顔は今にも涙がこぼれそうだ。
「ワルプルギスを乗り越えたら、恐らく私は魔法を使えなくなる。その時が来たらこの町を去るつもりでいるの。
私は魔法が使えなければ何の能力も持たない魔法少女になってしまうから」

「いやよ!ダメ!そんなのあんまりだわ。今チームを組むって言ってくれたのにどうしてもう別れることを考え
以下略



86: ◆FLVUV.9phY[sage saga]
2013/04/13(土) 09:59:57.84 ID:0wYW71OQo
「巴さん、あとのことは後で考えればいい。今大事なのはワルプルギスに備えることと、それまで生き残ること」

「そして何より、いつかは今じゃないわ」

 言葉を放つ。何時かの時間軸で佐倉杏子と行動を共にしていた幼い少女の言葉だ。
以下略



87: ◆FLVUV.9phY[sage saga]
2013/04/13(土) 10:00:49.74 ID:0wYW71OQo
「なんて真似を!分かったわ、すぐに向かう」

 通話を切り、顔を巴マミへと向ける。

「見滝原病院に孵化しかけのグリーフシードがあるそうです。急ぎますよ、巴さん」
以下略



88: ◆FLVUV.9phY[sage saga]
2013/04/13(土) 10:01:48.58 ID:0wYW71OQo
 走りながら私たちは会話を交わす。
 およそ女子中学生の走りとは思えない速度で走り抜けていく私たちは幾人かの視線を頂戴することになった。
けれど、今はそんなことには構っていられない。
 角を曲がり、見つけた。不安そうな表情をしたまどかが立っている。

以下略



89: ◆FLVUV.9phY[sage saga]
2013/04/13(土) 10:02:48.17 ID:0wYW71OQo
 美樹さやかの言葉が途切れる。当然だった、私が彼女の手を握った瞬間に時間停止が解けて、同じくその瞬間
に魔女結界が生成されたのだから。

「間一髪間に合ったわ。美樹さん、私から離れないで」

以下略



90: ◆FLVUV.9phY[sage saga]
2013/04/13(土) 10:03:48.29 ID:0wYW71OQo
「暁美ほむら、君は何者だい?そういったことが分かるようになるまでにはとても時間がかかるはずなんだけど」

 本当に忌々しい。こちらの発言一つから、二も三も情報を掬い上げてくる。

「キュゥべえ。あなたには関係ないでしょう?それから美樹さん、私から離れないようにして」
以下略



91: ◆FLVUV.9phY[sage saga]
2013/04/13(土) 10:04:49.76 ID:0wYW71OQo
 事実、あなたは選択に失敗するわ。私が繰り返した時間の中では大体七割がた魔法少女になって、十割魔女に
なっているのだから。

「まぁ、話半分で聞いてもらって構わないわ。もしかしたら巴さんに言われているかもしれないし」

以下略



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