10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/04/27(土) 01:10:18.33 ID:Twdko/5W0
家に帰り、制服のままベッドに倒れこむ
何も考えないでいると桜ばかりを無意識に考えるようになっていた
もう俺は気付いていたんだ
答えはあの時既に出ていた事に
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2013/04/27(土) 01:11:45.28 ID:Twdko/5W0
翌日
俺はいつもより早めに出た
教室になるべく早くに到着するためだ
到着すると、すでに生徒玄関は開けられていて、外靴から上靴に履き替える際に、自分のクラスメイトの出席番号が書かれた下駄箱を確認し、胸を撫で下ろした
まだ、クラスには誰も来ておらず、俺が一番だったからだ
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2013/04/27(土) 01:12:53.88 ID:Twdko/5W0
そのままホームルームが終わっても手紙に気付くことはなく、時は過ぎていった
一時間目の数学が始まり、なんとなく黒板に書かれた問題を解き終わったので、周りを見渡すと桜が机の下で何かを手にしている姿が見えた
視力が良い俺は、その手元にあるのが自分の手紙だと確認できた
その瞬間、何故か期待と不安が一気に押し寄せてきた
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2013/04/27(土) 01:14:18.16 ID:Twdko/5W0
授業が終わると、桜が俺の方にやってきた
それを見ている周りの目線がかなり痛い
桜「ねえ、翔」
俺「どうした?桜」
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2013/04/27(土) 01:15:25.31 ID:Twdko/5W0
次のチャイムがなり、俺は走って教室へと戻った
時間が過ぎるのは早いもので、あっという間に放課後を向かえた
俺は早めにF組に向かい、他の生徒の注目をさけようとしたが、それは無理な話だった
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2013/04/27(土) 01:16:13.08 ID:Twdko/5W0
俺「答え言っていい?」
桜「うん…」
桜は今にも泣きそうな顔をして、手を下で祈るようにして握っていた
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/04/27(土) 01:17:58.59 ID:Twdko/5W0
俺「てか、俺でいいの?」
桜「え、なんで?」
俺「だって、これと言って良いとこないと思うけど…」
桜「あるよ!頼れるとことか、優しいとことか。それに背高いからかっこいいなって思ってたんだよ。小学校の時も学校纏める会長やってたでしょ。あれを見ていて、憧れたのかな」
俺「お前、面と向かってそんな恥ずかしいことは言うなよ」
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2013/04/27(土) 01:19:45.01 ID:Twdko/5W0
〜二人を繋ぐもの〜
4月入学式
俺は朝、初めて高校の制服に袖を通し、鏡の前で髪を整えて、家を出た
その際に、久しぶりに父親から声をかけられた
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2013/04/27(土) 01:21:04.36 ID:Twdko/5W0
桜「あ、あたしの名前あった」
桜はE組に名前が書かれていて、俺の名前はなかった
桜「あーあー、翔とクラス違うのか…。寂しいな」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/04/27(土) 01:22:31.13 ID:Twdko/5W0
「はじめまして、裕也って言います。俺遠くから来てるんで、知り合いいないんですよ。名前聞いてもいいですか?」
いきなり話しかけられ、すこし戸惑うものの、すぐに笑顔になる
俺「翔です。結構近くから登校してきてるので、裕也君の地域とは遠いんだな」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/04/27(土) 01:23:59.07 ID:Twdko/5W0
教室に戻り、担任の挨拶、そして土日を挟んで次の月曜日から二泊三日の研修旅行の説明が行われた
龍鳳高校ではこの研修は恒例で、どういう学校でどういう部活があるのか、
そして、どのような授業が行われるかなどといったオリエンテーションを主として行われるものだ
その日すべてが終わり、教室から出るが、母親はもういない
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