過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/24(金) 06:34:10.01 ID:J60wAoTTo

 やっぱり書斎はだめだったんだ。見つかってしまう。見つかったらどうなるんだろう?
 わたしはシラユキの表情を思い出した。あの悲しそうな顔。
 彼女はわたしに猶予を与えようとして、静かに書斎の鍵を開けようとしている。

以下略



113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/24(金) 06:37:08.84 ID:J60wAoTTo

 思わず声をあげかけて、口元を押さえる。

「早くしろ。見つかりたいのか」

以下略



114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/24(金) 06:37:39.88 ID:J60wAoTTo

「喋るなよ」

 とその人は小声で言った。
 かちり、という音がして、辺りが微かに明るくなる。
以下略



115:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/24(金) 06:38:12.04 ID:J60wAoTTo
84-2
なりたくて → なりたくなくて

つづく


116:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/24(金) 08:15:55.78 ID:mHUyZdh3O



117:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/25(土) 00:06:39.05 ID:NVR6pYLAO

オリSSの枷なのか人少


118:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/25(土) 06:37:36.92 ID:yZQiXNHbo



 灯りに照らされてみて、暖炉の下には想像以上のスペースがあったことに気付かされる。
 目の前に立つ誰かは、わたしの姿を見て一度怪訝そうに眉をひそめた。
以下略



119:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/25(土) 06:38:26.48 ID:yZQiXNHbo

 ついていくしかなかった。

「しばらく隠れていなきゃいけないんだろ?」

以下略



120:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/25(土) 06:39:28.09 ID:yZQiXNHbo

 男は何の前触れもなく立ち止まった。わたしも立ち止まって距離を取った。
 それから彼は、わたしの方を振り返る。

 射抜くような視線に、わたしは目を逸らした。
以下略



121:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/25(土) 06:40:56.86 ID:yZQiXNHbo

「まあ、いいか」

 彼はそう言って溜め息をついたようだった。真っ暗な空間に、声は静かに反響する。
 が、わたしからすれば、ぜんぜんよくない。
以下略



122:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/25(土) 06:41:31.20 ID:yZQiXNHbo

 彼は躊躇した様子もなく答える。

「そうだよ。お前の部屋から本を持ち出したのも、それを書庫に戻そうとしてお前と鉢合わせしそうになった間抜けも。
 それから真っ青な顔で階段を降りようとしていたお前に咄嗟に声を掛けたのも、俺だ」
以下略



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