過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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168:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 07:12:08.62 ID:mUEC7Cyho

 そうだ。夢だ。夢の中で聞いた声に似ている。

「駄目だ」と、引き留めるような声。わたしはそれを毎晩のように聞いた。
 そして、夢の中の男は、わたしの名前を呼んでいた。
以下略



169:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 07:12:58.03 ID:mUEC7Cyho



 ツキが自分の部屋の様子を確認しにいっている間、シラユキは食堂に戻ってきた。

以下略



170:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 07:13:32.86 ID:mUEC7Cyho

 それに、とシラユキは付け加えた。

「彼はわたしたちに危害を加えないと思います」

以下略



171:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 07:15:26.64 ID:mUEC7Cyho

「その理屈は、おかしいよ」

 やっとのことで絞り出した声に、シラユキは寂しそうに微笑んだ。
 その様子はまるで、自分が言ったことを後悔しているみたいにも見えた。
以下略



172:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 07:16:04.30 ID:mUEC7Cyho

「分かった」

 わたしは諦めて受け入れることにした。
 別に問題はない。そう信じるしかない。
以下略



173:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 07:16:36.52 ID:mUEC7Cyho

 そういえばツキは、隠れている間に屋敷のだいたいの構造を把握したとも言っていた気がする。
 それなのに、わざわざシラユキに案内させたのはなぜなんだろう。
 ……単なる嫌がらせという気がした。

以下略



174:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 07:17:34.21 ID:mUEC7Cyho



 わたしは自室に戻って少し休むことにした。 
 近頃は、ろくに本も読めていない。生活のリズムが崩れている。
以下略



175:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 07:19:09.21 ID:mUEC7Cyho

「なに?」

「特に用事はない。暇だったから」

以下略



176:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 07:19:52.46 ID:mUEC7Cyho

「ねえ、あなたは……」

「ツキ」

以下略



177:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 07:20:54.48 ID:mUEC7Cyho



 その日は何事もなく過ぎた。
 シラユキが作った食事を三人そろって食べた。
以下略



178:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 07:21:21.54 ID:mUEC7Cyho

 その晩も夢を見た。また同じ夢だ。暗い空間で、わたしは誰かと向き合っている。
 
 彼女の言葉はいつもと同じ。
 ぼんやりとした輪郭も、はっきりとしない声も、同じ。
以下略



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