178:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 07:21:21.54 ID:mUEC7Cyho
その晩も夢を見た。また同じ夢だ。暗い空間で、わたしは誰かと向き合っている。
彼女の言葉はいつもと同じ。
ぼんやりとした輪郭も、はっきりとしない声も、同じ。
179:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 07:21:48.75 ID:mUEC7Cyho
つづく
180:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/28(火) 09:25:13.22 ID:jzawf3lAO
乙です。
アヤメの記憶や認識には何らかのバイアスがかかっているのだが、どう見ても信用できる筈のないツキの存在を受け入れる事には抵抗が生じない。彼の存在は好ましいものという事だろう。でも誰にとって?
181:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/28(火) 10:10:50.25 ID:AIpTICsdO
乙
182:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/28(火) 17:38:49.85 ID:C4cE+aKDO
ある程度の憶測は立てられるが、所詮は憶測でしかない…
でも、もし憶測通りだとしたら…じれった過ぎる…
183:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 06:55:33.71 ID:wqPpjqSYo
◇
ツキがこの屋敷にやってきてから、何日か経った。
184:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 06:56:29.00 ID:wqPpjqSYo
シラユキは彼が頻繁に外出することを快く思ってはいないようだった。
下界の人間に人影が見つかったら面倒だと思うのだろう。
それがなぜかは分からないけれど、わたしも、ツキの外出をあまり好ましくは思わなかった。
185:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 06:57:18.32 ID:wqPpjqSYo
ツキはやがて思い直したように頭を振ると、頭痛でもするように額を抑えた。
「いや、平気なんだよな。平気じゃないと、困る」
186:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 06:58:16.93 ID:wqPpjqSYo
◇
ある日、わたしが部屋で本を読んでいると、不意にノックの音が聞こえた。
187:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 06:59:11.14 ID:wqPpjqSYo
わたしがベッドに寝転がっていたのをいいことに、彼はわたしの椅子に勝手に座る。
注意しようかと思ったけれど、やめた。
このところのツキはあまりに追いつめられているようで、思わず咎めるのを遠慮してしまうほどだった。
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