過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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210:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/30(木) 08:29:52.81 ID:AQQgnu2AO
乙。

読んでるこっちも頭痛がしてきた。




211:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/30(木) 20:11:59.40 ID:kAFW7a7AO

わからん


212:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/30(木) 20:24:34.72 ID:sBwMp5q6O



213:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 07:06:54.90 ID:R3N8s+H6o



 夕方過ぎ、わたしは部屋を出た。
 なぜなのかは分からないけれど、じっとしていられなかった。
以下略



214:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 07:07:24.17 ID:R3N8s+H6o

 わたしはこの街を、切り離されていると感じたことがあった。
 
 わたしにとっては、この街に雨が降り続けていることは自然なことだ。
 けれど、どの本を読んでみても、雨が降り続ける街を実在のものとして描いているものはない。
以下略



215:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 07:08:02.72 ID:R3N8s+H6o

 おかしいことはいくつもある。
 シラユキは外で働いているわけではない。それなのに食材を買うお金には困っている様子がなかった。 

 そして書斎にあった拳銃。あれはいったい誰がなんのために置いたものなんだろう。
以下略



216:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 07:08:28.86 ID:R3N8s+H6o

 シラユキと話をしたくなって階段を目指した。
 彼女は一階にいるはずだ。
  
 何が訊きたいというわけでもない。何を話してほしいわけでもない。
以下略



217:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 07:09:40.71 ID:R3N8s+H6o

 いや、見ているだけではない。その人はわたしに語りかけていた。
 わたしにだけ聞こえる声、わたしにだけ届く音で、彼女は何かを言っている。

 本当にそうなのだ。
以下略



218:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 07:10:31.82 ID:R3N8s+H6o

「あなたはそこに居ていいんだよ。だってそこ以外にあなたに居場所なんてないから」

 声はわたしの頭の中で直接響いていた。空気の振動を伴わない声。
 意味が先立ち、音が追いかけるような声。
以下略



219:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 07:11:08.31 ID:R3N8s+H6o

「ねえ、聞いて。あなたはもう自由なの。何にも縛られる必要はない。
 本当は縛られてすらいなかったの。最初から自由なの。
 誰もあなたを縛り付けないし、誰もあなたを必要としない。何もあなたに求めない。
 だからもう苦しまなくていいの。あなたはそこに居るだけでいいの。そうすればすべて終わるから」
以下略



220:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 07:11:42.68 ID:R3N8s+H6o

 声はそれ以上何も言わなかった。
 けれど、声の主の気配だけが、辺りに散らばったままだった。

 わたしの足元の絨毯にも、壁にも、窓にも、扉にも、階段にも、中庭の木々にも、雨の雫の一粒にさえ。
以下略



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