336:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/07(金) 06:12:59.20 ID:UQU3TNtlo
やがて、懐中電灯のものではない光が、奥から見えた。
わたしは叫びだしたいほどほっとした気持ちになり、そのすぐ後、また不安になった。
どうして、光が見えたりするんだ?
337:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/07(金) 06:15:09.73 ID:UQU3TNtlo
光に気を取られながら進むと、靴が不意に突き抜けるような感触に触れた。
不意の冷たさ。足元が土になっていて、そこには結構な大きさの水たまりがあった。
雨が、ここまで降り注いでいた。よく見れば壁の端に穴があけられていて、水を掃くようになっている。
338:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/07(金) 06:16:34.24 ID:UQU3TNtlo
やがて、外の様子が見えた。木? 木だ。
わたしは少し不安になった。屋敷の中庭に続いているんじゃないかと思ったのだ。
でもちがった。梯子を昇りきると、そこは森の中だった。外に出られたのだ。
339:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/07(金) 06:17:00.38 ID:UQU3TNtlo
つづく
340:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/07(金) 21:37:36.48 ID:zdZ9Ne4tO
乙
341:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/07(金) 22:45:38.10 ID:rbT50rwAO
サイレントヒルのようになってきた
342:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/08(土) 00:36:05.05 ID:jvgBCplAO
乙です
343:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/08(土) 06:16:18.64 ID:Onzl2ZvFo
◇
森の空気はいつにもまして重苦しかった。
今朝がた歩いた場所と、地続きにあるのだとは、ちょっと信じられないくらいだ。
344:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/08(土) 06:17:22.18 ID:Onzl2ZvFo
わたしはとにかく歩き出すことにした。
ツキを探さなければいけない。
見つけられなかったときや、既にツキが下界の人々に捕まっているときのことは考えないことにした。
345:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/08(土) 06:18:10.30 ID:Onzl2ZvFo
雨の音が、不意に弱まるのを感じた。
空を見上げても、雨が止む気配はない。単に音が弱まっただけだ。
それなのに、この感覚はなんなのだろう。
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