367:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 07:14:30.06 ID:Z1eyICRMo
「お前のこととは、関係ないよ。関係ないんだ。
ただ、なんていうのかな。もう疲れたんだ。別に帰れなくたって、捕まったってかまわない。
だから、助けはいらなかったんだよ、アヤメ。お前は屋敷に戻れ。俺はここに残るから」
368:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 07:18:53.19 ID:Z1eyICRMo
「屋敷に戻れ、アヤメ」
わたしはとても悲しい気持ちになる。
自分がここで悲しむのはおかしいのだとも思った。
369:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 07:19:46.62 ID:Z1eyICRMo
見かねたように、ツキは言う。
「行けってば」
370:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 07:20:57.64 ID:Z1eyICRMo
◇
木々の中を歩いていく。自分がどこを目指しているのか、分からなかった。
何もかもが覚束なく、頼りなかった。
371:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 07:24:12.16 ID:Z1eyICRMo
気付けば、わたしの前を、猫が走っていた。
わたしはそれを、いつのまにか追いかけている。
何度こんなことを繰り返すのだろう。
372:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/09(日) 07:24:39.65 ID:Z1eyICRMo
つづく
373:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/09(日) 07:32:44.27 ID:oxFPfhRAO
乙、
374:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/09(日) 08:34:29.37 ID:HfrGugGAO
乙です。
最初に思ったよりも地獄的な世界。
でもアヤメもツキも孤独なのは、きっとこの世界のせいじゃないよ。
375:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/09(日) 13:06:38.03 ID:9vilZsgzo
乙
376:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/10(月) 05:53:50.53 ID:eaBLS+OVo
◇
ずっとその場で立ち尽くしていたって、しかたがない。
わたしは重い体をどうにか動かして、井戸に近付いた。
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