504:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/17(月) 07:05:55.16 ID:IMrWsM59o
「ツキ、あのね、仮に、あなたと一緒に現実に帰ったとしても……。
たとえばわたしが今、ちょっとだけ前向きになって、もうちょっとだけがんばってみようって、そう思ったとしてもね。
きっといつか、嫌になってしまうと思う。また同じことの繰り返しになると思うの」
505:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/17(月) 07:06:23.17 ID:IMrWsM59o
「この世界でずっと生きられるなら、たしかに幸せかもしれないな。
でも、実際にはそうじゃない。この世界で作り上げられる永遠は偽物だろ。
実際にずっと暮らせるわけじゃない。単に時間の流れが止まるだけだ。それを永遠と呼ぶだけだ」
506:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/17(月) 07:07:12.62 ID:IMrWsM59o
思考が急に混乱しはじめる。
おかしい、と思った。
507:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/17(月) 07:07:52.41 ID:IMrWsM59o
わたしが何も言わなくなったのを不審がってか、ツキが立ち止まり、振り返った。
彼はなおもわたしの腕を引いていこうとしたけれど、わたしは動かない。
508:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/17(月) 07:08:19.60 ID:IMrWsM59o
わたしは、現実において死を望んだ。そして、実際に死のうとした。
その際、自分の願いを反映させたこの世界を作り上げた。
死のうとした理由は、現実が苦しいことばかりだったから。
509:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/17(月) 07:09:01.94 ID:IMrWsM59o
「ねえ、ツキ」
自分でもよくわからない不安に支配されて、わたしは彼に問いかけた。
510:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/17(月) 07:09:28.15 ID:IMrWsM59o
つづく
511:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/17(月) 08:03:44.80 ID:JCXvDv/XO
乙
512:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/17(月) 15:29:13.81 ID:/AhPS2FFo
おつ
513:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/17(月) 22:09:55.73 ID:IMrWsM59o
明日は投下できません
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