596:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/24(月) 04:01:48.89 ID:k0zfLIWso
もう一度、向こう側へ繋がる穴を、わたしは振り返った。
何も映っていない。ただ、音だけが聞こえる。景色は滲んでいる。
わたしは急に泣きたい気持ちになった。心細いような、寂しいような、そんな気持ちに。
597:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/24(月) 04:02:25.19 ID:k0zfLIWso
そっか、駄目なのか、とわたしは思った。
そうだろうな、駄目なんだろう、きっと。駄目なら仕方ない。
ツキがこんな声で、必死になってわたしに語りかけているのだ。
598:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/24(月) 04:03:10.48 ID:k0zfLIWso
「わたし、帰るね」
とわたしは言った。シラユキは、また、困ったように笑った。
それから小さく頷く。彼女の仕草はいつだって変わらない。
599:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/24(月) 04:04:00.05 ID:k0zfLIWso
シラユキはまだ何かを言いたそうにしている。
わたしはその言葉を待っていたけれど、その声はいつまで待っても訪れなかった。
やがて、彼女はふわりと笑う。わたしはなんだかくすぐったいような気持ちになった。
600:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/24(月) 04:04:43.85 ID:k0zfLIWso
つづく
次で終わると思います
601:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/24(月) 08:58:03.67 ID:4wq5qYX5o
おお、やっと決心したか。
乙です。
602:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/24(月) 11:43:10.75 ID:aM9Bc42DO
毎朝の楽しみであったこのSSも、とうとう次回で終わりですか…
貴重なオリジナルSSだからという理由で読み始め、その世界観に引き込まれていきました。
止まない雨は無い、雨が止んだ先にあるのは、希望か、絶望か…
603:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/24(月) 12:32:44.47 ID:ho/rHyDqO
きっかけは、理屈なんかより単純なものなんだろうね
604:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/24(月) 22:30:36.52 ID:16/6y2xAO
更新乙
ここ最近一番楽しみにさせてもらってたから寂しくなるな
605:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/25(火) 01:09:59.48 ID:cie4angLo
おつー
次で最後かぁ 楽しく読めたが終わるのは寂しいな
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