過去ログ - 魔法使い「勇者がどうして『雷』を使えるか、知ってる?」
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◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2013/05/26(日) 02:38:32.26 ID:UMPAG6Zoo
頭の上に、もうあのとんがり帽子は乗っていない。
するっと伸びる栗毛が、何阻まれることなく肩辺りまで流れている。
たった一つ特徴をなくしただけではなく、表情も、身のこなしも、負けん気の強かったあの頃とは違い、
落ち着きさえも兼ね備えた、爽やかな色気まで醸し出していた。
以下略
93
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2013/05/26(日) 02:39:17.59 ID:UMPAG6Zoo
僧侶「いえ、まさか。……私は、これでいいんです」
魔法使い「よね」
僧侶「はい。私は……満足しているんです。迷える人々の懺悔を聴き、導き、その前途を祝福し、祈る。
以下略
94
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2013/05/26(日) 02:40:27.89 ID:UMPAG6Zoo
僧侶「今は、王女殿下の親衛隊に抜擢されたとか……」
魔法使い「あはははっ! あんなガタイで、あんなコワモテで? やっぱ似合わない」
戦士は、二度と『戦場』に戻る事はなかった。
以下略
95
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2013/05/26(日) 02:41:10.59 ID:UMPAG6Zoo
それから程なくして。
魔法使いは一人、決戦の地を訪れた。
まずは最寄りの村へ呪文で飛び、そこから少しだけ旅をした。
あの決戦へ望む道のりを、一人で辿るようにして。
休憩も、同じ場所で取った。
以下略
96
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2013/05/26(日) 02:42:02.90 ID:UMPAG6Zoo
魔法使い「……そろそろ、あの場所ね」
身一つで辿った旅路は、最後の休息所へ近づいていた。
刻は、昼下がり。光の届かぬこの林を抜ければ、開けた丘に着くだろう。
風は暖かいが、少し湿っている。
以下略
97
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2013/05/26(日) 02:43:45.47 ID:UMPAG6Zoo
そこは、一面の花畑に変わっていた。
奇跡としか思えない程に、見渡す限りの白い花に埋め尽くされていた。
思わず、降りられる道を探して駆け下りる。
あの沼地が、果たしてこんな事になり得るのだろうか。
以下略
98
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2013/05/26(日) 02:44:48.42 ID:UMPAG6Zoo
雨は、全てを洗い流す。
積み上げられた憎しみの塔を。
怒りに任せて描いた、地獄の絵を。
そして全てを洗い清めれば、空には、混ざらなくとも寄り添い合う、七色の架け橋がかけられる。
以下略
99
:
◆1UOAiS.xYWtC
[saga]
2013/05/26(日) 02:45:35.26 ID:UMPAG6Zoo
本編、勇者一行の後日談はこれで終了です
ありがとうございました
100
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]
2013/05/26(日) 02:46:44.59 ID:MzPavpAuo
え?魔法使い再会無いのん…?
101
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]
2013/05/26(日) 04:21:19.46 ID:WQdStiBr0
魔法使い良い子だから幸せになって欲しいけど…
勇者にはもう堕女神が居るから、再会は無しの方がいい気がするなぁー
堕女神と魔法使いの昼ドラばりのドロドロとか見たくないわー…
102
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]
2013/05/26(日) 07:38:50.01 ID:QX3LeWoao
乙
これでいい
裏で勇者が色々やってるのを考えるとちと複雑だけどこれでいいよ
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