137: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/07/04(木) 03:06:35.64 ID:zpMoHYvIo
『三年間、本当にお疲れ様だった、茄子さん』
彼女も、俺に向き合い、笑って言う。
「三年間、本当にお世話になりました、Pさん」
その笑顔が、とても眩しく、寂しくもある。今日、ここで俺と茄子さん、この関係は終わる。
彼女は、鷹富士茄子は今日この日――アイドルを辞めたのだ。
『しかし、せっかく皆にトップアイドルだって認められたのに、それから一ヶ月で引退か。世間様はたまげるだろうな』
プロデューサーとして、流石に名残惜しくなる。彼女であれば、今後アイドル以外の道でも、簡単に切り開いていくことだったろう。今でも、そう思っている。
「そうかも、しれません。でも、決めていたことですから」
茄子さんは少し困った表情で言った。彼女も彼女で、名残が少しあるのかもしれない。それでも、彼女の決意は固かった。彼女にそれを告げられた時は、思いとどまらせようとしたのだ。
彼女が、どうしてもと言わなければ、今も説得を続けていたのかもしれない。社長も、彼女が辞める事にはかなり名残があったらしいが、賭けに負けたからね、と言って強がっていた。
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