過去ログ - 文才ないけど小説かく(実験)4
1- 20
493:明るくない未来 3/3 ◆d9gN98TTJY[sage]
2013/09/01(日) 08:42:01.07 ID:FYeHEP/t0

  大地には 色とりどりの 花が咲き 一輪の花 気付かれもせず

 咄嗟に振り返ると、駅と道路を挟んで反対側、少し離れたところに芙美がいた。
 つい駆け寄ろうとしたら、手で止められる。
以下略



494:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/09/01(日) 08:43:20.71 ID:FYeHEP/t0
以上です


495:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/09/01(日) 14:52:26.83 ID:ho2+SDFr0
品評会作品を投下いたします。


496:No.3 結婚前夜 1/10  ◆/xGGSe0F/E[saga sage]
2013/09/01(日) 14:54:26.26 ID:ho2+SDFr0

 いよいよ結婚式が明日に迫っていた。
 親しい知り合いや会社の人などからは既に多数の出席の連絡を受け取っている。そもそも明日の結婚式の準備については、
もうしつこいくらい何度も確認しているし、式場で出す料理や引き出物なんかについても散々相談して、納得のいくものを
決定してある。だからもう準備は万端であり、前日ともなると特にやることは無くなってしまう。いや女性の方は色々と気
以下略



497:No.3 結婚前夜 2/10  ◆/xGGSe0F/E[saga sage]
2013/09/01(日) 14:55:48.34 ID:ho2+SDFr0

 しかし予想に反して、美加は事あるごとに困った顔をして俺に話しかけてきたのだ。
「ねえ、やっぱりドレス、もう一回着ておこうかなぁ、と言うかやっぱりもう一ランク高いのにすればよかったかなあ……
あっちの方が華やかだったかも」
「もう散々着ただろ? サイズの確認やら着心地やらも大丈夫だって確かめたじゃん。むしろ汚しちゃったらどうすんだよ。
以下略



498:No.3 結婚前夜 3/10  ◆/xGGSe0F/E[saga sage]
2013/09/01(日) 14:56:40.57 ID:ho2+SDFr0

 二時間半のアニメが終わって、エンドロールが流れきった後に、美加はふと窓の外に目を向けた。俺もつられるようにし
て、同じ景色を眺める。すでに外は夕焼け色に染められていて、隣の家からは夕食の準備をしているのだろうか、なんだか
懐かしいような、鼻をくすぐる美味しそうな香りが漂ってきている。思わずノスタルジックな気持ちになってしまう。田舎
の草いきれが漂う独特の雰囲気と、夕暮れ時のもの寂しさと、空全体を溶かすようにオレンジに染められた美しさが交じり
以下略



499:No.3 結婚前夜 4/10  ◆/xGGSe0F/E[saga sage]
2013/09/01(日) 14:57:37.44 ID:ho2+SDFr0

 彼女の得意料理であるオムライスを食べ終え(何度もしつこく感想を聞かれた)、俺が後片付けや皿洗いをする。明日の
主役の花嫁を、無駄に疲れさせるわけにもいかないし、これぐらいは俺がやっておかなくてはいけない。
 それが終わって二人で落ち着く時間が出来ると、何でもないようなテレビ番組を見たり、昔一緒によくやっていた花札を
したり、最近買ってきたマリオカートをしたり、そんな普段通りのことをして、式の前日を過ごしていった。
以下略



500:No.3 結婚前夜 5/10  ◆/xGGSe0F/E[saga sage]
2013/09/01(日) 14:58:49.35 ID:ho2+SDFr0

 いよいよ寝る段となって、美加は俺の布団に転がり込んできた。
「おい、自分の部屋で寝ろよ……」
「ええっ!? なんでそんなひどいこと言うの? うう、翔ちゃんがそんな冷たい人だったとは……昔は一緒に寝てくれた
くせに……」
以下略



501:No.3 結婚前夜 6/10  ◆/xGGSe0F/E[saga sage]
2013/09/01(日) 15:01:08.26 ID:ho2+SDFr0
 いつの間にか、手に汗ばんだ温かさに包まれるような、妙な感触があった。
 隣に眠っている人に目を向ける。
 美加は本当に俺の手を握りながら目をつぶっていた。もちろん初心な恋人同士じゃあるまいし、それぐらいでいちいち何
かを言ったりはしないけれど、やっぱり久々にお互いの手を握るのも、不思議な感じがして戸惑いを覚えてしまうのも事実
だ。いや、お互い愛があるからいいんだけどね。でも、うん、懐かしいような、上手く言葉にできない、何とも言えない感
以下略



502:No.3 結婚前夜 7/10  ◆/xGGSe0F/E[saga sage]
2013/09/01(日) 15:02:10.92 ID:ho2+SDFr0

 近くの森の方から、不思議な鳥の鳴き声が響いてくる。
 夏の清々しい朝日が、庭の百日紅の花たちに栄養を与えている。
 ずいぶんと早く目が覚めてしまった。遠足なんかでも早めに起きたことは無かったのに、今日はやはり緊張しているのか、
ふと目が覚めてしまってからはもう寝つけなかった。
以下略



503:No.3 結婚前夜 8/10  ◆/xGGSe0F/E[saga sage]
2013/09/01(日) 15:03:08.59 ID:ho2+SDFr0

 朝食を食べ終えて、諸々の準備をする。まあ、彼女の方は式場で着飾ったりするから、家でするのは簡単なメイクくらい
だと思うのだけれど、しかし男の俺にはよく分からない。もしかしたら女性は色々な準備があるのかもしれない。何年経っ
ても、女は男にとって不思議な生き物なのだ。彼女が何を思って、一人で何をしているのか。永遠に分からないのかもしれない。
 部屋に篭って何をしていたのか、長い時間をかけて準備を整えた彼女が、バッグを持って玄関へと出てくる。
以下略



1002Res/567.52 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice