1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:40:36.75 ID:OZTbw49O0
――――夏、渋谷、CG事務所前
木村夏樹「・・・ったく、まだ8時半だっつーのに、どうしてこんなクソ暑いんだか・・・」ブロロ
夏樹「こんな朝はえーのとか、このギョーカイで、あり得ねえっつの・・・」ブロロロ
夏樹(つって、あと待ち合わせまで30分もあるんだよな・・・)
夏樹(アイツがツーリング行きたいとか言い出して、ようやく今日スケジュールが合って)
夏樹(んで、ご当人様はまだ来ておられねえし・・・)
夏樹(て、なんだよ、アタシがめっちゃ楽しみにしてたみてえじゃんか!)
夏樹「・・・ま、自分に嘘付いてもしょうがねえか。・・・・・・暑い。・・・たぶんアタシが悪いんだな、これは・・・」ブロロロロ・・・
ミカヅキモ キレイダヨネー♪
夏樹(ん、アイツからメール、か。今いったいどこをほっついて・・・)
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:41:14.29 ID:OZTbw49O0
多田李衣菜『なつきち、ごめーん!ほんとごめんね!ドタキャンになっちゃうんだけど、今日仕事が入っちゃってさ・・・
今日ホント楽しみだったんだけど(ガチでフル装備用意してたからね!)、なんかアメリカンなロックスターのスケジュールが合わなくなって、歌番組の収録が今日になっちゃってね・・・
プロデューサーもホント急に言い出すしさ。あとでなつきちのプロデューサーさんにも話して埋め合わせもしてもらうから、ホントゴメン。
ロックスターさんのサインももらっておくからさ!そう!世界がうらやむロックスターと、和風のロックアイドルリーナの夢の競演なんだぜ!ウッヒョー!』
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/07/28(日) 22:41:22.07 ID:i53i3kpeo
なつきちきた!これで勝つる!
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:41:46.19 ID:OZTbw49O0
蘭子「然様♪さて、爾来鳴動す其が轟きは何ぞや・・・?」(そうなんです♪ところで、さっきから鳴ってる音が気になって来たんですが・・・?)
夏樹「(と、とどろき・・・)あ、なんだごめんな、うるせえよな。エンジン止めるよ。これが、アタシのバイクな」
蘭子「は、鋼の駿馬・・・!而してその聖名は?」(バ、バイク・・・!なんて言うバイクなんですか?)
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:42:12.41 ID:OZTbw49O0
夏樹「・・・一年、こないだ大型の免許とって一年、になったんだよ。んで、だりーと話しててさ、出会った一年半前と比べて、ずいぶん忙しくなったな、って」
夏樹「ふたりでフェス出たりさ、色々あって・・・みたいなこと話してて、そういや大型とったのは一年前だった、って話になってさ」
夏樹「したらだりーのヤツ、いきなり目の色変えて、アタシの両肩つかんでさ・・・」
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:42:48.07 ID:OZTbw49O0
夏樹「だからアタシは無駄足踏んじゃって、朝っぱらから暇!って訳だよ。
つーか、蘭子はこんな時間に事務所でなにしてんだ?オフ、だよな、珍しく制服着てるし・・・」
蘭子「然様なりや、私はひさかたの遠きアヴァロンの泉に身をやすらえて、しかれどなかなかと吾が聖躯を置きがたき襦児の煉獄を吾が魔に侵させんと赴いたが・・・」
(そうなんです、久々におやすみをもらって、最近はなかなか学校にも行けてなくて、楽しみだなあ、なんて思いながら向かったんですけど・・・)
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:43:30.15 ID:OZTbw49O0
夏樹「・・・箱根。今は緑もキレイだしちょっと涼しいし、アイツにも一度みせてやろうかな、ってさ。」
蘭子「かくも険しき函谷関へ!げに恐ろしきは深淵なるか!・・・其が供物、聖俗はいかんぞ?」
(箱根ですか!いいですね!・・・その荷物、中を見ていいですか?)
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:44:30.73 ID:OZTbw49O0
夏樹「・・・はぁ」
夏樹「おーい!蘭子ー!もう着替えたかー!?入ってもいいかー!?」――――しばらくの、事務所内にて
蘭子「許可する。合い言葉を述べよ。」
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:45:02.18 ID:OZTbw49O0
蘭子(夏樹さんって背丈もそんなに私とかわらないし、プロデューサーさんよりずいぶんちっちゃい手だなぁ・・・)
蘭子(私は、・・・どこかへ連れてってもらうのかな、もらえるのか・・・わからない、のだけど)
蘭子(・・・あのひとだって、わたしにはまだ、わからないよ。)
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:45:45.75 ID:OZTbw49O0
夏樹「おーい、・・・まだうつむいてんのか?前見てねえと危ねえぞ、いろいろと」
蘭子(前見てないと、か・・・そうだよ、ね。前を向いていないと、わからないし、きっとわかってもらえない)
蘭子(私はアイドル、みんなが見てる・・・夏樹さん「は」、私の言うことをわかってないみたいだけど・・・)
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:46:25.44 ID:OZTbw49O0
ブロロロロ・・・
――11:00、神奈川、どこか、ながい道
夏樹(んー。割と来たなぁ。未成年は、二人乗りだと高速走れないんだよな、一応守ってるからなげーったらもう)
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:47:14.88 ID:OZTbw49O0
ブロロロロ・・・ブロ
夏樹「はーぁ。」
蘭子「如何した?雲井なる高天原には我らいまだ届かぬではないか」
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:48:03.54 ID:OZTbw49O0
蘭子「待ちわびたぞ!・・・む!其はなんなるぞ!ラピスラズリの氷燈・・・?」
(待ってましたよ!・・・ん、なんですか、それ?むらさき色のソフトクリーム・・・?)
夏樹「ここらへんの名物、だってさ。ソフトクリーム。山梨、近いからな」
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:48:49.42 ID:OZTbw49O0
その1おわり
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:50:14.05 ID:OZTbw49O0
――――夏の、別の日、渋谷、事務所そば
向井拓海「・・・よっしゃ!これでPの野郎の目は抜け出せたな!」
拓海(少なくとも、昨日アイツがここにいたのは確か・・・!)
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:51:01.22 ID:OZTbw49O0
拓海「・・・ッ、なんもしてねえよ!近寄んじゃねえ!」
蘭子「ひっ・・・ご、ごめ・・・で、でも、かろき阿片に溺るるは甚だ・・・」
(たばこをすったりなんかしちゃいけないんですよ、やめたほ・・・)
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:51:47.65 ID:OZTbw49O0
蘭子「然様、はて、我も汝れが影をグリモワールに刻めり、謁見させることにも吝かにはあらず」
(そうです!そうだ!私この子は絵にも描いてて!見てくれませんか!)
拓海「なんだそのスケッチブック、持ち歩いてるのか・・・ってお前すげえな!うめえな!超かわいいじゃねえか!」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:52:48.43 ID:OZTbw49O0
拓海「・・・いや、スマン。蘭子が、こー、見せたくねーって、ところがあったら、教えろ。な?もっと見てーんだって、蘭子の絵が。」
蘭子「・・・さすれば、赦しを与えようではないか」
(・・・わかりました、見て、くださいね。)
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:53:28.36 ID:OZTbw49O0
・・テクテク、ニャー
拓海「ホントに来た!しかも絵のまんまじゃねーか!マジでか!」
蘭子「ふふ。かの魔都も、既に吾が掌中にあり、よ。」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:54:47.72 ID:OZTbw49O0
拓海「だけどさ、アタシがこれ以上猫飼うほど、ぶっちゃけ金なんかねえし。・・・どうすりゃいいかわかんねえんだよ。」
拓海「だから、まあ・・・。一回くらいのメシはあげても、バチは当たらねえんじゃねえかな?むしろ、もうすぐホケンジョに行くかもしれないコイツらもちっとは浮かばれて、いつかのアタシらも・・・浮かばれる、かも」
拓海「・・・いや、蘭子の猫、なんだろ?、を、いますぐアタシがホケンジョに通報とかする、ってワケじゃなくて・・・。まあいいや、一回だけだ、一回だけ!」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/28(日) 22:56:58.13 ID:OZTbw49O0
拓海「・・・てーか、あらためて、よく描けてるよ。マジで。繰り返しになるけど、やっぱすげーんだな、お前。なんか呼べるし。呪文で。」
蘭子「・・・恩に着るわ。(・・・魔翌力とかじゃなくて、ふつうにそこにいたから呼んだのだけど、なんだか勘違いされてるのかも、嬉しいけど・・・)」
拓海「・・・さっきから、なんかアタシ、蘭子には教えてもらってばっかりだな。ここのこともずっと前から知ってる、んだろ?他にも、アンタにはなんでも知られてるっつーか、言ってもいいかな、っていうか。」
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