過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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233: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/17(土) 13:15:14.40 ID:g3KX1uql0
俺がそう尋ねると先生は口を開けてはっはっはと笑い、短くなった煙草を灰皿に追いやるとこちらに顔を近づけて今度は

何か見透かしたようにニヤリと口角を上げた。

「まぁ、いいじゃないか。どうせ君は今日も部活には行かないんだろう?」
以下略



234: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/17(土) 13:24:40.27 ID:g3KX1uql0
「あ、ええとあの主人公も結局は自分の夢が第一で家庭をあまり顧みなかったわけじゃないですか。でも、その生き方

こそ美しく見えたわけで先生もそのように美しく生きられればよいのではないでしょうか」

「つまり、私に仕事以外は諦めろと……」
以下略



235: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/17(土) 13:34:45.14 ID:g3KX1uql0
「ところで比企谷……あと数日で試験準備期間に入るんだが…………まだ君は部活を休むつもりか?」

「それはなんとも…………というか参加させたいのなら、無理やりにでも連れていけばいいじゃないですか。俺は受刑者

でしたっけ?確か…………」
以下略



236: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/17(土) 13:43:19.58 ID:g3KX1uql0
「当然続いているさ。双方がやめない限りこの勝負は続いていくよ」

「”双方”?……ということは、例えば俺と雪ノ下が勝負を終わらせようと言ったら先生はそれを了承するってことですか」

「ま、そういうことになるね。ただ、どちらか一方がやめるのであれば言い出した方の負けということになるが」
以下略



237: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/17(土) 13:56:50.38 ID:g3KX1uql0
いやいやいや、この人絶対わかってて言ってるだろ。以前に由比ヶ浜が部に来なくなったとき、やる気と意志のない者

は去るしかないと口にした。また、奉仕部は自己変革のためのものであってぬるま湯に浸かるのが目的ではない、とも。

今のまま俺が戻ったとしてもどうなるかは目に見えている。それは部の方針とは相容れないものだ。いや、まて…………
以下略



238: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/17(土) 14:02:09.00 ID:g3KX1uql0
「もちろん彼女の場合は君とは違って本人の意思だよ。ただ、どうにも人ごとこの世界を変えると本人が口にする割

にはそれができていない気がしたものでね。試しに見せてみろと言ってみたら乗ってきた」

おいおい、そのセリフ先生にも言ってたのかよ…………痛々しいってレベルじゃないぞ……いや、俺が奉仕部に強制
以下略



239: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/17(土) 14:08:26.28 ID:g3KX1uql0
「「はぁ〜……」」

俺が先生の言葉の続きを言うと何故か二人同時にため息が出てしまった。

「まぁ、彼女は彼女でずっと一人だったから自分の身を守るためにはある程度は仕方ないことだとは思うんだが……」
以下略



240: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/17(土) 14:19:26.69 ID:g3KX1uql0
俺がそう尋ねると、先生はまだわからないのかね?というような顔をしてこう続ける。

「先ほども言ったように、私は彼女に自分を変えるように助言をしたわけではない。善意といっても色々ある。あれは

彼女なりの善意の発露の仕方だよ」
以下略



241: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/17(土) 14:33:56.66 ID:g3KX1uql0
話が一段落したのか、先生はまた煙草を吸い始めて煙をたなびかせる。

「なに、そう深刻になりすぎることもないだろう。いざとなれば一人に戻るという選択肢もある」

「それって…………最初に先生が雪ノ下に依頼した内容と矛盾してませんか?」
以下略



242: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/17(土) 14:47:46.39 ID:g3KX1uql0
「おや?先生に呼び出しを食らって時間を拘束されるなど学生にとっては罰のようなものだと思っていたのだが……

それとも比企谷は何か?もっと私とお話したいのかな?」

「い、いえ……そんなことは……」
以下略



243: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/08/17(土) 15:10:09.43 ID:g3KX1uql0

「では……失礼します」

その背中に若干のプレッシャーを感じつつ俺は職員室から出る。疲労と安堵の混じり合ったようなため息が、ふぅーっと

以下略



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