1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/10(土) 05:58:59.90 ID:sPyV5R1Eo
──最初は、ほんの小さな出来心だった。
自分の部屋で突如として湧いたその衝動は、我ながらどうかしていたと思う。
こんなこと……ふつうはやらないのに。
こんなこと……するものじゃないのに。
お前は常識人じゃなかったか。
頭の中で、別の自分がそんなことを叫んでいる。
しかし
一度勢いのついてしまった欲求はその警鐘の言葉を覆い尽くし、
もはや誰にも──私自身にも止める術はなかった。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/10(土) 06:03:40.31 ID:sPyV5R1Eo
「……まあ、悪くないかな。意外と馴染むね、これ」
誰宛てともなく口をついた独り言。誰にも届かず、言葉としての意味を成し得ない声。
私は独り言をしゃべることが多いと、よく言われる。
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/10(土) 06:07:27.90 ID:sPyV5R1Eo
────────
────ヤバい。
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/10(土) 06:12:45.54 ID:sPyV5R1Eo
────────────────
凛「ど、ど、ど、ど、どうしてプロデューサーがここにいるの!?」
私は口をぱくぱくさせながらしどろもどろになって問うた。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/10(土) 06:19:27.84 ID:sPyV5R1Eo
凛「へえ……可愛いね。これも、あ、こっちのもいい感じかな」
そこには、今度開催される、自身初となる単独ライブでの衣装がリストアップされていた。
烏羽色を基調としたゴシックに近いデザインのものが、ずらりと紙の上で踊っている。
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/10(土) 06:23:10.00 ID:sPyV5R1Eo
────────────────
P「しかしな……凛」
書類を封筒に戻したプロデューサーは、何か逡巡するようなそぶりを一瞬だけ見せてから言葉を紡いだ。
18Res/13.03 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。