20: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2013/08/18(日) 22:50:03.09 ID:w4jDL59M0
姫「……」
青年「……」
姫「分かった? ……もしかして全然分かって無い? もしそうならあなたって本当に馬鹿よ」
21: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2013/08/18(日) 22:51:20.32 ID:w4jDL59M0
今日はここまでです。
基本的に不定期更新ですが、最低でも週に一回は更新していきたいと考えています。
22: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2013/08/19(月) 23:09:56.85 ID:15qp5q7N0
それは欲求に似た感覚だった。
喉が渇いた時に水が目の前にあると飲みたくてたまらなくなる様な。
夜遅く帰った後に自分の寝室に着くと、眠りたくてたまらなくなる様な。
そんな動物の本能に似た感覚が青年を襲っていた。
23: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2013/08/19(月) 23:11:40.58 ID:15qp5q7N0
彼女、ドレスを身に纏った黒髪の女性は嬉しそうに微笑んだ。
それは天使の様に美しくて、悪魔の様に残酷で。
優しさと恐怖が混ざり合った様な、何とも説明しがたいものだった。
傘を杖の様に地面につきながら、彼女は彼の方へと歩き出す。
24: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2013/08/19(月) 23:13:47.32 ID:15qp5q7N0
分からない。
知らない。
今の彼は誰が天敵なのか、何から身を守ればいいのかすらも分からない雛だった。
そして今その雛は天敵の王に遭遇していた。
25: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2013/08/19(月) 23:16:48.64 ID:15qp5q7N0
「どうしたの? ああ、悔しいのね。でも残念ね。あなたはここでおしまいよ」
「ふざけんな……」
26: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2013/08/19(月) 23:17:59.52 ID:15qp5q7N0
ハンターは、どちらかと言えばモンスターよりの生物だ。
ハンターもモンスターも武臓を持ち、そして変化する。
人とハンターとモンスター。
その三つの種族の生物を分かりやすく例えるなら。
27: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2013/08/19(月) 23:21:23.95 ID:15qp5q7N0
悔しい。
死ぬわけにはいかない。
ここで死ぬなんて、ごめんだ。
歯を食い縛り、渾身の力を込める。
28: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2013/08/19(月) 23:23:27.03 ID:15qp5q7N0
突き刺す。
「があァァァァァ!!」
29: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2013/08/19(月) 23:24:35.86 ID:15qp5q7N0
全ての光りを拒絶する漆黒の体。
背中からはえた黒い翼。
肉食獣を連想する凶悪な牙。
そして、燃えるような紅蓮の両目。
その姿は到底人を守る正義の味方からかけ離れていた。
30: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2013/08/19(月) 23:25:22.63 ID:15qp5q7N0
今回はここまでです。
地の文が多くなってしまいました。
これが終わったらのんびりやっていきます。
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