過去ログ - オリジナル小説【現代ファンタジー】
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1:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:18:27.36 ID:FkLb1xlW0
書き溜め終わったから、淡々と投下してく。
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2:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:19:27.32 ID:FkLb1xlW0
『町』。街の中央に存在するそれは、誰が呼ぶともなくそう呼ばれている。
『町』に入れる者は、ごく限られた、異能の力を持ったもののみ。
そして、その者たちは彼らを知っている人たちからは、『魔術士』と呼ばれた。
ありふれた呼び名で。
しかし、それほどまでに彼らの存在は謎めいている。
3:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:20:13.60 ID:FkLb1xlW0
少女の名はマート・エラメク。
エメラルドグリーンのショートヘア。
健康的な顔つき。
ネズミ色のフードつきパーカーと、ラフなズボン。首元からは白いTシャツが覗かせている。
腰には、二本の短剣が鞘に納められている。
4:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:21:00.31 ID:FkLb1xlW0
『魔術士』だけが知っている、『町』の実態。
それは廃屋立ち並ぶ中、まるで生物をかけあわせたような――否――まるでではなく、生物を掛け合わせてできた化物、合成獣が闊歩する戦場だった。
『魔術士』は、外界へのキメラの侵入を防ぐため、日夜闘争を繰り返している。
無論、マートとて、その例外ではない。
5:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:21:46.93 ID:FkLb1xlW0
彼ら合成獣は、貪欲に、さらなる力を求めて吸収を続ける。
裏界隈のとある研究者によれば、彼らにはマザーたる存在がいて、それに捧げるために吸収するのではないかとされている。
もっとも、確証がなく、眉唾物の話だ。
今マートにとって重要なのは、そんな合成獣の謎よりも、今現在、目の前にある問題の解決だ。
左腰にある短剣を右手で静かに引き抜く。
6:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:22:38.81 ID:FkLb1xlW0
猫サソリの合成獣が、マートに飛びかかる。
――魔術士というもの、文字通り魔術が使える。
それこそが、人間である彼女たちが合成獣に対応しうる術なのだ。
マートの魔術は風。
今回は風の刃が合成獣を切り刻む。
7:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:23:22.83 ID:FkLb1xlW0
合成獣との戦いを長引かせるのは、あまり得策ではないとされる。
合成獣とて、数も、種類もあるのだ。
それらが一斉に襲い掛かってくるのなら、魔術士とて彼らに勝てる見込みは薄いだろう。
ゆえに、魔術士の戦いは速攻が旨とされる。
その後、頃合いを見て『町』から帰還するのだ。
8:以下、新鯖からお送りいたします
2013/09/21(土) 19:24:06.83 ID:FkLb1xlW0
魔術士とて、人間なのだ。
彼女たちには、彼女たちなりの私生活がある。
マートにとっては、なんの変哲もない一軒家で、妹の面倒を見ること。
もっとも、最近では面倒を見られることが多いが……。
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