過去ログ - ペリーヌ「高秋のフォーマルハウト」
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2:もーん ◆/Pbzx9FKd2
2013/10/04(金) 23:44:41.53 ID:0p3z+N1C0
10月の上旬は、少し肌寒くて、まだまだ天気も崩れやすい……そんな季節だ。
何事もなく過ぎ去った一日の放課後、クラスメイトがいそいそと部活や文化祭の準備で教室を出る中、私はなぜか帰る気にはなれず、
3:もーん ◆/Pbzx9FKd2
2013/10/04(金) 23:45:09.45 ID:0p3z+N1C0
校門に向かう、二人の少女がそこにはいた。
一人はカバンを肩にかけて、後ろ向きに喋りながら。
4:もーん ◆/Pbzx9FKd2
2013/10/04(金) 23:45:46.73 ID:0p3z+N1C0
上品な振る舞いではないのは分かっているが、腕を組んで寝てみたい欲求に負けてみる。
彼女はいつもこうして寝ているのだ。
5:もーん ◆/Pbzx9FKd2
2013/10/04(金) 23:46:22.54 ID:0p3z+N1C0
唐突に、スピーカー特有のノイズに混じって、完全下校時刻を知らせるチャイムが教室に響き渡る。
私はソレにカラダをビクリと震わせると、椅子を引いて、机を見下ろし……撫でる。
6:もーん ◆/Pbzx9FKd2
2013/10/04(金) 23:46:49.82 ID:0p3z+N1C0
見慣れた帰路に着く。
閑静な住宅街を行く。
7:もーん ◆/Pbzx9FKd2
2013/10/04(金) 23:47:18.07 ID:0p3z+N1C0
秋は失恋の季節なのか、はたまた感傷に浸る季節なのか。
私はその両方に苛まれながら、ベンチに座る。撫でる。
8:もーん ◆/Pbzx9FKd2
2013/10/04(金) 23:47:50.25 ID:0p3z+N1C0
でも、会ってしまったのだ。
もちろんドキドキする。してしまう。仕方が無い。
9:もーん ◆/Pbzx9FKd2
2013/10/04(金) 23:48:18.88 ID:0p3z+N1C0
「今帰りか? 遅いな。何してたんだー? まさか、私の机にイタズラなんてしてないだろうなぁー」
10:もーん ◆/Pbzx9FKd2
2013/10/04(金) 23:48:46.11 ID:0p3z+N1C0
互いに無言の時が流れる。
無言の時間は好きだ。
11:もーん ◆/Pbzx9FKd2
2013/10/04(金) 23:50:34.00 ID:0p3z+N1C0
「暇、ですけど……」
12:もーん ◆/Pbzx9FKd2
2013/10/04(金) 23:50:59.34 ID:0p3z+N1C0
私を明日の付き人にしたのだって、おそらくクラスメイトで友達で、まぁ適任だろうくらいの気持ちだったに違いない。
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