22: ◆ttske0ubhFi9[saga]
2013/10/07(月) 14:52:57.56 ID:uDlNoJil0
  彼氏として。 
  彼氏。 
  
  そんな甘い言葉に、アリサの我慢メーターは臨界突破だ。 
  
23: ◆ttske0ubhFi9[saga]
2013/10/07(月) 14:54:13.40 ID:uDlNoJil0
  * * * 
  
  
  楽しい時間というのは、すぐに終わってしまうというものだ。かの偉人が唱えたように、暑い中ストーブの前に居続ければ長く感じるし、電車で可愛い女の子が隣に座っているとなぜか早く目的地についてしまう。世界とは実に損な仕組みだと、上条は心の中で嘆く。 
  
24: ◆ttske0ubhFi9[saga]
2013/10/07(月) 14:55:23.71 ID:uDlNoJil0
 「はは、学園都市の精度は世界でもピカイチなのに、奇蹟みたいだな。アリサの照る照る坊主のお陰じゃないか?」 
  
 「あ、そうかも。えへへ、一生懸命作ったもん」 
  
  実は彼女の部屋には、男を模したものと女を模したものが二つ並んでぶら下がっているのだが、それは伏せておく。何を指すのかは、もはや語るまい。 
25: ◆ttske0ubhFi9[saga]
2013/10/07(月) 14:56:44.24 ID:uDlNoJil0
 「……あっ、流れ星! アーティストとして成功しますように、成功しますように、あっ、でも当麻くんとも……ああ、消えちゃった!」 
  
 「へえ、アリサって、流れ星の願い事とか信じてるんだな」 
  
 「うーん、どうせなら、願わないよりはましかなー、って」 
26: ◆ttske0ubhFi9[saga]
2013/10/07(月) 14:57:56.65 ID:uDlNoJil0
 「アリサの歌声は、本物だ。インデックスもさ、ああ見えて、実はかなり歌にはうるさいんだぜ?」 
  
 「そうなんだ、えへへ。……ありがと、当麻くん」 
  
 「おう。……さ、もう遅いし、帰ろうぜ、アリサ」 
27: ◆ttske0ubhFi9[saga]
2013/10/07(月) 14:59:09.40 ID:uDlNoJil0
  数ヶ月後。 
  
  上条当麻の元に連絡が来た。 
  
  とある新興事業のためにと、専属アーティストとして、アリサが雇われたという話だ。 
28: ◆ttske0ubhFi9[saga]
2013/10/07(月) 15:00:30.03 ID:uDlNoJil0
  使い古された照明や音響機器は、しかし一目見れば高級で、その道のプロ達の歴史が刻み込まれている、そんな世界。そんなステージ。 
  鳴護アリサは、そのステージ中央で、巨大なディスプレイをバックに立っていた。 
  数々の照明は、彼女の左手の青いブレスレットを始め、衣装の様々な装飾も煌めかせている。 
  そして、並べられた音響機器から、彼女の声が会場内に響きわたった。 
  
29: ◆ttske0ubhFi9[saga]
2013/10/07(月) 15:01:50.73 ID:uDlNoJil0
 終わりです。読んで頂けた方、ありがとうございました。 
  
  
 これを機にアリサを知った、また好きになって頂けた方が居られれば幸いです。 
  
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/07(月) 15:35:42.07 ID:rW+t8tVS0
 乙でした 
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/07(月) 15:40:19.09 ID:nnlen23v0
 乙乙 
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