過去ログ - 肇『はじまりの日』【モバマス】
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/10/16(水) 00:51:07.09 ID:zUbyibty0
加蓮「全然人増えないねー」

何時かの事務所での会話が思い起こされます。

奈緒「美嘉を追っかけてきた莉嘉と、私、加蓮がほとんど同じ時期に入ってきて、それ以降音沙汰なしか」
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/16(水) 00:52:06.83 ID:zUbyibty0
卯月「えっと、どういうことですか?」

プロデューサーさんのその一言の真意は、その時は誰もわからなかったと思います。
数瞬の沈黙の後、卯月ちゃんが考えあぐねたかのように声をあげると、未央ちゃん、莉嘉ちゃんも同調しました。

以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/16(水) 01:07:41.96 ID:zUbyibty0
その一幕をはっきりと覚えているからこそ、このことは思わず声をあげてしまうほどの驚きでした。
それはつまり、私達が羽ばたき始めたことの証であり、少々のことでは揺らがないとプロデューサーさんが信じてくれるという証なのですから。

そんな喜びの傍で、プロデューサーさんと彼女の会話は続いていました。

以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/16(水) 01:19:17.01 ID:zUbyibty0
『その、モバPさんのお話を聞いていて、とても楽しそうだな、って思ったんです』

『うん、そう言ってくれて嬉しいよ』

『でも、少しだけ不安があって、それこそこっちで頼れる人も居ませんし……』
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/16(水) 01:27:21.74 ID:zUbyibty0
一身上の都合で一旦ここで区切らせていただきます。
明晩に続きをここで。
必ずや書き終えますので、お許しいただければ。


14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/16(水) 11:14:02.72 ID:2FNUmii/o
乙期待


15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/16(水) 22:26:00.43 ID:g5eQb5UG0
遅くなってしまいましたが、続きをば。
ごゆるりとお付き合いいただければと思います。


16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/16(水) 22:27:25.04 ID:g5eQb5UG0
モバPさんの見せる困惑の原因がわからず途方にくれていると、コンコン、と優しいノックのあと、同年代と思しき女性がティーセットを片手に入ってきました。

「お、ありがとな藍子。レッスンは終わったのか」

「はい、順調だ、って、言っていただきました」
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/16(水) 22:38:22.13 ID:g5eQb5UG0
「ちひろさんか……」

「はい……ごめんなさい……」

「いや、悪いのは藍子じゃないから」
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/16(水) 23:19:55.59 ID:g5eQb5UG0
「藍子さんは、アイドルなんですか?」

「ふぇ!?」

「も、勿論そうだぞ!あ、まだ駆け出しだからお金とかそういうのは……」
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/16(水) 23:51:04.80 ID:g5eQb5UG0
「いえ、何でもありません」

そう言いながらも、藍子さんは「見ていた通りのすれ違いを再現されるとは思ってもいなかったので……」と目に軽く涙を浮かべながら口許を隠して笑います。
ひとしきり笑って落ち着いたのでしょう、藍子さんは目許の涙を白く綺麗な指先で拭いつつ、

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/17(木) 00:26:54.63 ID:vBZcu7uY0
そんなやりとりで微笑を浮かべる藍子さんは、仕草の一つ一つに自然な柔らかさがあって、気の置けない相手と居る茶室のような、澄んでいながらも長閑なというか、形容のし難い落ち着いた雰囲気がこの場に満ちていくのを感じます。
同時に、相応に年長者であるはずのモバPさんが自然に謝罪と感謝の言葉を発していたことに、びっくりしてしまいますした。私の周りではほとんど見られない光景でしたから。
きっと、この二人は言葉数が少なくてもお互いに居心地の良い空間を醸成するのでしょう。
その後のやり取りも含めて、年齢差に拘らない二人の信頼関係が見えた気がして、それを少なからず羨ましく思う自分に驚きつつ、それこそが自分の考えが正しいことの証左でもあると気付きます。

以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/17(木) 00:45:48.23 ID:vBZcu7uY0
そんな気持ちまで伝わってしまったのか、少しはにかむように言葉なく微笑む藍子さんに代わり、横からモバPさんが問いかけてくる。

「藍子が優しいのは全力で同意するんだけどさ、藤原さんはどうして俺まで『良い人』だって?」

もしかしたら俺、アイドル目指してる女の子を捕まえて食べたり売ったりしてる大悪人かもよ?なんていかにも真剣な顔をして言われ、思わず少し噴き出してしまいました。
以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/17(木) 00:59:27.32 ID:vBZcu7uY0
「先ほどモバPさんの湯呑を拝見させていただいたんですが、その湯呑、とても長くお使いになられてますよね?」

「ああ、大学入って一人暮らし始める記念に買ったから、かれこれ……10年近いんじゃないかな?」

「欠けたところをご自身で直されたりなさってますよね?」
以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/17(木) 01:17:33.67 ID:vBZcu7uY0
「す、すみませんでした……」

「いやいや、いいんだよ。でも良く見てるね?よく洗い物してくれるちひろさんでさえ10年ものだって信じてくれなかったのに」

「祖父が陶芸家をしている関係で陶器を見る機会は人より多かったものですから」
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24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/17(木) 01:29:02.30 ID:vBZcu7uY0
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それから、藍子さんが私の名前の漢字にびっくりしてみたり、プロデューサーさんの誕生日に手作りの湯呑を贈ったり、藍子ちゃんのモバPさんに対する呼び方がかわったり、慌ただしく何ヶ月かが経ちました。


以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/17(木) 01:57:05.37 ID:vBZcu7uY0
微かに震えているように見えたその手に、私の気持ちが伝わるように。
祖父が満足いく仕上がりを見せた器に触れさせてもらえた時のように。
柔らかく、でもしっかりと藍子さんの手を包みます。

藍子「肇ちゃん……、そうだね!さ、加奈ちゃんも、行こっ!?」ギュッ
以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/17(木) 02:03:48.72 ID:vBZcu7uY0
モバP(藍子の手が震えてたのに気付いた時はどうしようかと思ったが、肇のフォローが効いたな。あの様子なら大丈夫そうだ)

モバP(既に売り出し中の藍子に、デビューから間もない肇と初舞台の加奈。このユニットは藍子が支柱になると思っていたが……面白いこともあるもんだ)


以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/17(木) 02:23:31.92 ID:esBTgAwH0
また深夜まで引っ張ってしまいました……反省。
あと、加奈ちゃんごめん、Age16自体を思い出したのがほとんど書き終わってからでした……うん。

次回は【ミリマス】になるかもしれませんが、いずれにせよTo doの少ない週末にあげたいと思っています。
おつきあいいただいた皆様、そして何らかの事故により見ることになってしまった皆様、まことにありがとうございました。
以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/17(木) 05:33:51.08 ID:n3NOyBuAO
乙乙
肇ちゃんってだけで個人的に満点よ
Age16で来るのは珍しいから尚更だわ


29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/17(木) 16:09:04.33 ID:IITNBL8Jo



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