1: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/29(金) 03:58:05.63 ID:QLKHrZYDO
嫁と2人で過ごしたい
嫁と大事な時間を分かちあいたい
私の大好きなものを知ってもらいたい
そのために──
ラウラ「よし! いちごぱんつだ!」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/29(金) 04:07:51.10 ID:QLKHrZYDO
窓から木漏れ日が差し込んでいる。柔らかい秋の午後の日差しが心地いい。
目の前に置かれた茶碗を取り、作法通りに二回回転させて口に運ぶ。ごくり。抹茶の苦味の後に感じる爽やかさは、いつも心を鮮明にさせてくれるのだ。
そして私は頭を下げる。
3: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/29(金) 04:22:16.80 ID:QLKHrZYDO
私はラウラ・ボーデヴィッヒ。
ドイツ軍人だが、今はここ日本のIS学園に通う高校一年生だ。故あって通う事になったこの学園で、私は茶道部に所属している。
きっかけは──まあ、なんとなく、だが。日本での生活に慣れるうちに、少しずつ茶道というものにも親しみを覚えてきた。
今では抹茶の苦味に顔をしかめることも、正座で足が痺れることも無い。
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/29(金) 04:24:36.48 ID:jVAzMkc9o
ラオウ「いちごぱんつ!?」
に見えてびびった
5: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/29(金) 04:41:15.61 ID:QLKHrZYDO
そして心が静まると思い浮かぶのはいつも同じ顔。
織斑一夏──。
私のドイツ時代の教官、織斑千冬女史の弟にして、世界唯一のIS操縦者。
戦闘マシーンとして生きてきた私の命を救ってくれた恩人。
6: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/29(金) 04:57:38.22 ID:QLKHrZYDO
いつからだろう。私は嫁と2人、ここでお茶を飲みたいと願っていた。
とても落ち着くこの茶室で、大切な嫁と2人過ごせたら──。それは未経験ながら、とても素敵なことに思えたのだ。
「ほぅ──」
7: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/29(金) 05:19:29.36 ID:QLKHrZYDO
ちょっと待て。ここで嫁の名前を出すのは危険だ。 何しろ嫁は学園唯一の男子生徒。女子どもが盛りのついた猫のように周りをうろついていて、私が嫁との逢瀬を邪魔されたのも一度や二度ではない。
「友達──とここでお茶を飲みたいなと思ってな」
なんとなくはぐらかしてしまった。まあ良い。軍人の嘘は武略だ。
8: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/29(金) 05:34:06.04 ID:QLKHrZYDO
「にゃはははー、実は私も良く知らないんだよねー」
……なんだそれは。適当な女だ。
「でもね、茶道ではとっても大切な言葉だって聞いてるよ」
9: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/29(金) 05:57:49.91 ID:QLKHrZYDO
「クラリッサ、『いちごいちえ』とはどういう意味だ?」
「『いちごいちえ』……!? 大至急調べますので少々お待ちください。」
ほう、クラリッサの知らない日本文化があるとは、珍しいこともあるものだ。
10: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/29(金) 06:11:35.27 ID:QLKHrZYDO
「クラリッサ、私は『いちごいちえ』の精神が足りないと人から言われたのだ」
「それは隊長がいちごぱんつを着用していない、日本の伝統に近づいていないという意味でしょう」
ううむ。日本の生活に慣れたつもりだったが、まだ勉強が足りなかったか。
11: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/29(金) 07:27:05.62 ID:QLKHrZYDO
「いちごぱんつをくれ! サイズはSSだ」
私は高らかに宣言した。
購買部の職員と周辺にいた生徒たちが、何故か奇妙な目を向けてくる。ふん、ドイツ人が日本の伝統衣装を購入するのがそんなに珍しいか。
12: ◆mfj2eJ7y7c[sage]
2013/11/29(金) 08:12:36.64 ID:QLKHrZYDO
>>5
世界唯一の『男の』IS操縦者
ですな
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/29(金) 08:54:54.36 ID:3zYj89oSO
大体クラリッサのせい。
ラウラ可愛いよラウラ。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/29(金) 14:37:17.25 ID:hP8mBkSQo
クラリッサァァアアア!
15: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/29(金) 15:49:14.48 ID:QLKHrZYDO
夜、風呂で一日の疲れを洗い流した私は、早速いちごぱんつを装備することにした。
スッスッキュッキュックイクイクイッ。
ふむ。フィット感よし。機能性、問題なし。さすがは日本の心いちごぱんつ。あとは耐久テストを兼ねて、今日は着用のまま就寝しよう。
16: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/29(金) 23:00:37.28 ID:QLKHrZYDO
朝5時。嫁の寝床に潜入する私の朝は早い。
昨夜は、一夏に私のいちごぱんつ姿を早く見せたくて、居ても立ってもいられずにあまり眠れなかった。
それで誰にも邪魔されない早朝に、嫁の部屋の前へとやってきたのだ。
「(よし。作戦開始)」
17: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/29(金) 23:16:05.34 ID:QLKHrZYDO
もぞもぞ。
「ん!?」
目の前でシーツが蠢いている。一夏のものとは違う、もう一個の塊がベッドの中にいるようだ。
18: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/29(金) 23:46:24.02 ID:QLKHrZYDO
「あふぅ〜ん……なーにー?」
「お、お前……何をしている!」
それは更識楯無。IS学園の生徒会長だが、私にとっては一夏に群がる盛りのついた猫どもの親玉だ。
19: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/30(土) 00:20:06.89 ID:wEs44zmDO
「見ろ! 一夏!」
バサッ。
私はおもむろに着衣を脱ぎ捨てる。
20: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/11/30(土) 00:49:07.49 ID:wEs44zmDO
「一夏くーん? いつもは裸でベッドに入ってくるってどういうこと? お姉さんに解りやすく説明してくれるかなー!?」
泥棒猫がちょっかいを出してきた。一夏は私の嫁だからに決まっているだろう。
「それと……一夏くんはいちごぱんつが好きなの!? ごめんねっ、わたしもいちごぱんつの方が良かったかな!?」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/11/30(土) 02:04:09.84 ID:0l7Qy2rM0
上官の問いに漢字変換するだけで調査報告するとは
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