過去ログ - ほむら「私がまどかのこと嫌うはずないのに……」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/29(金) 23:45:11.01 ID:9OHtl6Nio
「珍しいね。君が、僕の話をそんな風に前向きに聞くなんて。いつもどこか上の空なのに」

「……」

 珍しいというのなら、インキュベーター方だ。珍しいというより、ありえない。
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/29(金) 23:47:16.35 ID:9OHtl6Nio
 そんな夢物語と大差のない話を覚えていて、興味を持って研究しようというのだから、インキュベーターの呪いの回収にかける情熱には恐れ入る。

 ただの研究心だけなら、こいつが想像したという『鹿目まどか』についての話を聞いてもいいかもしれない。

 そう思ってしまった。
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/29(金) 23:48:38.16 ID:9OHtl6Nio
「この仮説なら筋が通るんだ。死んでしまった誰かを助けようという祈りは時間操作の魔術を発現させることが多い。

おかしいと思ったんだよ。弓を武器とする君から時間操作の才能が感じられるなんてね。

だけど世界が書き換えられる以前の君がその魔術を身につけていたというのなら納得がいく。
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/29(金) 23:50:01.29 ID:9OHtl6Nio
「……訂正するわ。まどかのことはよく覚えている。あの子があなたの仮説の通りの人間だったかどうかは教えるつもりはないけれど」

「僕の仮説通りだと、第二次成長期にしては自己犠牲の塊みたいな女の子だからね。

鹿目まどかという少女は。君の夢物語だけの中にだけ存在すると考えたほうが、納得がいく」
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/29(金) 23:50:53.78 ID:9OHtl6Nio
「……」

 言葉に詰まる。確かにそうかもしれないと、思ってしまった。

 まどかのことを覚えているのは私だけ。彼女がいなくなってしまった寂しさも悲しみも誰とも共有することができない。誰にもわかってもらえない。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/29(金) 23:51:56.93 ID:9OHtl6Nio
「嫌いなわけないじゃない。……嫌いな相手を助けたり、しない」

 少しだけ、目の奥が熱くなる。

「じゃあ好きだったというのかな? それは、どういう風に?」
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/29(金) 23:52:46.58 ID:9OHtl6Nio
「……仮に私がまどかに憧れていたとしても、その憧れは今も崩れていない。私の中のまどかは、私が助けたいと思ったあの頃のままよ」

「ふぅん。それならそれでいいんだけどね」

「あなたたちの理屈で人間の感情なんて測れない。感情をもたないあなたたちじゃ理解できないことなんて膨大にある。
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/11/29(金) 23:53:29.87 ID:9OHtl6Nio
   ***

 長い夢を見た。まだ私が魔法少女だった頃の夢。私がまどかと離れ離れになっていた頃の夢。
 
 あの時は、インキュベーターがなぜあんなことを尋ねたのかわからなかったけれど、今ならわかる。私がソウルジェムの中に作り出した魔女結界に、まどかを招き入れるのかどうかが知りたかったのだろう。インキュベイターによる遮断フィールドに覆われた、私の世界。無意識に私が招き入れた人間しか存在できない世界に万一まどかがいなかったとしたら奴らにとっては骨折り損だ。だから、あんな回りくどい聞き方をして、私のまどかに対する気持ちを確かめた。
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/01(日) 19:04:51.16 ID:hIxa4PDAO
ほむらがまどかを憎む可能性か。
有り得ないと思えるけど、まどかに見放されたような気持ちが今もほむらのどこかにあるかもね。

乙でした。

以下略



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