67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/02(月) 22:42:36.16 ID:GsNnYoHao
そう言って首を窓に振る。
つられて彼女も窓を見る。
映し出されるのは家庭科室。
楽しそうに食事をする一人の少年と一人の少女。
68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/02(月) 22:43:40.40 ID:GsNnYoHao
「ほら、出して」
69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/02(月) 22:44:53.91 ID:GsNnYoHao
『よ、マミ、なぎさ』
『いらっしゃい、佐倉さん。美樹さんは?』
70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/02(月) 22:46:07.20 ID:GsNnYoHao
『そう……でも、その方が都合もよかったのかしら』
『なんかはぐらかしてたっていうか、言いにくそうだったしな』
71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/02(月) 22:47:11.35 ID:GsNnYoHao
『……なぎさには話が良く見えないのですが、その親玉というのは誰なのです?』
『んーとな、あたしやさやかのクラスメート。暁美ほむらって奴』
72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/02(月) 22:48:45.59 ID:GsNnYoHao
話題がようやく振られ、私は意識を集中する。
余計なことを言われる心配は無いのだけれど、私の精神が揺らいでいればその保証も、また無い。
最悪の場合は干渉できるよう、会話を耳に入れておかないと。
インキュベーターはとつとつと話す。
73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/02(月) 22:50:09.11 ID:GsNnYoHao
そして、無事に言葉を締めた。
ふと自分の掌を眺めてみる。
この手で奪い取ったあの子の人間としての記録。
結果として歪んだ円環の理。
74:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/02(月) 22:50:44.97 ID:GsNnYoHao
『……そろそろ、日が暮れるのです』
『っしゃ、行きますか』
75:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/02(月) 22:53:44.19 ID:GsNnYoHao
『すいません、遅れました!』
『遅いよ、どこで油売ってたのさー』
76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/02(月) 22:54:37.06 ID:GsNnYoHao
適当に弱らせたものを彼女の行動範囲に放り投げて、トドメを刺させて、の繰り返しだ。
そんなもので疲れられたら、困ってしまうのだけど。
自分の力量だと思ってしまうから、性質が悪い。
77:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/02(月) 22:55:58.07 ID:GsNnYoHao
ともあれ、その美樹さやかが来た以上、私がそこでやれることは、もうない。
意識を一度自分に戻し、ふと独り言をこぼす。
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