5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/06(金) 20:15:20.29 ID:aOE4kkNGo
次の日、昼休み。
僕は教室で相変わらず悶々としていた。
昨日の女の子の事はもちろん気になってはいたのだが、やはり一年の教室まで行こうという気になれず。
気にし過ぎなのは、分かっていた。
誰も自分の事など気にしていないのだから。
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/06(金) 20:43:42.67 ID:aOE4kkNGo
幸い、教室にほとんど人影は無く、いたとしても他人の事など気にしていないタイプの人ばかり。
というか、僕のことなど気にしないと言うのが正しいのだろうか。
「……先輩、どうしたんですか?」
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/06(金) 21:32:18.24 ID:aOE4kkNGo
昼休みも半分過ぎた時間になると、図書室の中に残っている人影も少なく、形だけの図書委員の姿すらもない。
まぁ、だからここに来たのだが。
「……静かですね」
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/06(金) 21:32:59.88 ID:aOE4kkNGo
つづく
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/06(金) 21:53:49.10 ID:BpD1zKnHo
乙です
期待大
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/07(土) 00:48:37.93 ID:COD12KL7o
いろはす〜?
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/07(土) 01:05:14.38 ID:MQWg0cbmo
一度行動を共にすると、不思議な事にやけに気になってしまうもので。
あの子と別れた後も、頭の片隅にずっと引っかかっていた。
気付けば放課後になっていたようで、僕は急いで部活へと向かう。
急ぐ理由もないのに、急ぐ。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/07(土) 01:11:21.40 ID:MQWg0cbmo
血の味を嘔吐で全部吐き出すと、僕は第二体育館の日陰に座り込んだ。
第一体育館じゃないのは、もちろん見つからないようにするためだ。
別に僕を見つけようとする人なんていないのにもかかわらず、だけれど。
「……先輩、やっぱりここにいました」
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/07(土) 01:17:29.39 ID:MQWg0cbmo
「……先輩」
何も言わずにしばらく時間が流れて、その子が口を開く。
1時間経ったような気もするし、5分程度だったような気もする。
熱かった体もすっかり冷めて、喉はいつも通りに戻っているのに。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/07(土) 01:25:33.31 ID:MQWg0cbmo
「……」
何も聞いてこなかった僕への、失望なのか。
彼女はそれから口を開くことは無く。
目線の先の分からぬ彼女の方を、僕は見れずにいた。
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