24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:36:56.70 ID:gLkbd9Kt0
『はやせちゃん』
『のろってやる』
え?
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2013/12/07(土) 00:37:49.92 ID:gLkbd9Kt0
飛び起きると、そこは真っ青な空がすぐそこに広がる屋上だった。
「……、先輩……」
横に座って私の顔をのぞきこんでいた緋月先輩のほっとしたような表情を見ると、なんでか泣き出しそうになった。
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:38:33.28 ID:gLkbd9Kt0
「そんなことより、もう時間がないわ」
「時間?」
「あなたの心情でここにある結界を破った。まさかあんなに強いものだとは思わなかったのだけど。やっぱりあなたを選んでよかったわ。さあ、はじめましょう。あの人たちが来ないうちに」
座りこんだままの私に、緋月先輩がこつこつと近付いてきて、見下ろされる形になった。
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2013/12/07(土) 00:39:13.97 ID:gLkbd9Kt0
「契約すると能力が手に入るの」
「ちから……」
「そう、能力。あなたは欲しいと思わない?誰よりも優れていると思える能力を」
「誰よりも、すぐれている……」
「能力さえあれば何も怖くないわ。友達を失うことさえも」
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:39:48.57 ID:gLkbd9Kt0
「せんぱっ……」
あわてて起き上がろうとしたのを強い力で押さえられる。ふいに鳥の鳴き声が聞こえた。
そのとたん黒い何かが私の頭上をかすめた。それはコンクリートをえぐるとその跡を残してあとかたもなく消えた。
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:40:20.64 ID:gLkbd9Kt0
「逃がさないよっ」
声と供<共>に黒い影が下りてくる。後ろでしゃがみ込みコンクリートに手を当てていた緋月先輩はその影に覚えがあるようで目を丸くして立ち上がった。
先輩の握ったこぶしが青い電気みたいなものを放っている。影はその正体をかくしていた真っ黒いローブを顔の部分だけとった。
そこには若い二十代くらいの女性の顔があった。
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:40:51.30 ID:gLkbd9Kt0
「ヤッホー、黒鳥さんっ」
シズ子さんが楽しそうに鳥に声をかけている。私は鳥につかまっていることが精いっぱいで、目を開けることさえできない。
となりでまた間のびした声が聞こえた。
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:41:24.54 ID:gLkbd9Kt0
「ここって、神厳……」
言い終わらないうちに、鳥が急に止まって私は落ちかけた。
「うわっ……」
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:42:03.00 ID:gLkbd9Kt0
シズ子さんは「そうね」とうなずくと腕を組んだ。
「あなたが覚醒してしまう前に」
私が覚醒してしまう前に?
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/07(土) 00:42:33.31 ID:gLkbd9Kt0
「これでしばらくの間は心配ない。けれどいつまでもつか」
腕を離され見てみると、何かの紋章が刻まれていた。
「ああ、大丈夫。それは仮の封印さ。君の能力が覚醒したら消えるよ。もっとも、仮のじゃなくとも君のもつ能力だと消えてしまうかも知れないけどね」
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/07(土) 00:42:44.22 ID:R9yXzOG+o
意外におもしろい
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