過去ログ - 日向「信じて送り出した七海が」狛枝「2スレ目かな」
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以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/02/05(水) 04:59:51.76 ID:peHDovB80
龍輝との会話の間も手鏡とピンセットを用いて自分の眉毛を整えることに必死になっているのは雨宮悠希(男子三番)、龍輝の親友の1人だ。
纏う空気がとても爽やかで文武両道でサッカー部に所属し性格も容姿も良い悠希は、帝東学院中等部屈指のイケメンで人気を二分する城ヶ崎麗(男子十番)と春川英隆(男子十四番)と違って家柄が普通なので(麗も英隆も大企業の御曹司だ、とても普通とは言えない。比べて悠希の父親は公務員らしいので、その普通さに安心感を憶える)、とっつきやすいイケメンだと言われそれなりに人気がある。
難があるとすれば、悠希自身が自分の容姿の良さを自覚している上に、麗や英隆には人気が及ばないことに心から疑問を抱いているというナルシストなところだろう。
「悠希、眉毛抜いてるお前の顔、なかなかおもれーぞ、いいのかよー」
「えー、それは良くないなぁ…
俺のかっこよさが台無しになっちゃうね」
「あ、そこ笑うところ?」
「何でだよもー俺すっごい真剣なのに」
悠希のナルシスト発言は普段からよく耳にはしているのだが、どうもそれが厭味ったらしく聞こえないのは、悠希の爽やかな雰囲気もあるだろうが、傍にいる龍輝がそれを茶化すことで冗談めかしてしまうからかもしれない。
冗談めかしても悠希は怒らないどころか笑って返すので、ただの親友同士の冗談のやりとりにしか聞こえなくなるのだ。
そんな悠希の傍には、サッカー少年には不似合いな中華包丁が置かれている。
4人の中では唯一武器になりえる支給武器だ。
卓球ラケット、広辞苑、ガンプラ、中華包丁――4人のデイパックから出てきた物たちがあまりに戦闘を連想させない物ばかりのため、いまいちプログラムという実感が湧かないのだ。
湧かないからこそ龍輝はガンプラ作成に没頭し、悠希は眉毛を抜くことに全神経を集中させることができている。
華那たちは第3班として名前を呼ばれた。
芥川雅哉(男子二番)・日比野迅(男子十五番)・奈良橋智子(女子十一番)・水田早稀(女子十七番)が第2班として名前を呼ばれた時点で、残り2つの班のうちの1つはこのメンバーになることは全員が予想できていただろう。
何しろ残るメンバーは華那たちの他には、城ヶ崎麗を取り巻くグループの残りの4人だったのだから。
龍輝と悠希は普段から一緒にいる親友同士だし、華那と龍輝は同じ小学校出身で縁があるし、華那と真子はグループが違うが言葉は交わす間柄だったので、チームとしては悪くなかった。
既に8チームが戦場におり何度か銃声も響いていたので恐怖はあったが、とにかく走って小中学校から離れれば的にはされないだろうという悠希の提案で4人は走った(走るのが苦手な華那は龍輝に手を握られ引き摺られるように駆けた)。
プログラムという状況に慄き、辿り着いた神社の裏側に身を隠し、今に至る。
恐怖に慄いていたはずが、いつの間にかこんなにも平和な空気になってしまったが。
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