過去ログ - 日向「信じて送り出した七海が」狛枝「2スレ目かな」
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以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/02/05(水) 05:00:18.31 ID:peHDovB80
大体出来上がったガンプラの仕上げの作業を龍輝に依頼され、狼狽する様子を悠希にからかわれ、真子は顔を真っ赤にしていた。
真子は女子相手では非常に元気のある子で人当たりも良く、このクラスの中ではどちらかというと取っつきにくい女子とされるギャルグループの湯浅季莉(女子二十番)とも出席番号が前後であるからか気軽に話しかけているところをよく目にする位には積極的なのだが、男子が相手になるとやや萎縮しているように感じる。
意外にも男子が苦手らしい。
そんな真子こそが、華那たち第3班のチームリーダーだ。
腕にある王冠型の印を見た時には青褪めていた真子だったが、龍輝があまりにもあっけらかんと「なんとかなるって、あっははっ」と笑い飛ばし、悠希があまりにも爽やかに「山本さんのことは護るからね」と王子様のように告げ、華那があまりにも呑気に「みんなで生きればいいだけの話だよー」と述べたこともあり、今はリーダーとして全員の命を背負っているというプレッシャーはあまり感じていないように見えた。
以下略
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2014/02/05(水) 05:00:56.36 ID:peHDovB80
龍輝は気遣わしげにそう言うと、華那の色素の薄い天然パーマの頭を優しく撫でた。
いくら昔からの縁があるからとはいえ、年頃の男の子が彼女でもない女の子にするような行為ではないと思うのだが、気遣ってくれてのことだから文句は言わない。
龍輝の言う通り、華那とペースが似ているのんびり屋の荻野千世(女子三番)と同じ班の宍貝雄大(男子八番)と、非常に大人しく内気な室町古都美(女子十八番)と同じ班の圭が名前を呼ばれていることは気に掛かる。
華那が言える立場ではないのだが、2人共鈍くさいところがあるので、怪我などしていなければ良いのだが。
以下略
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2014/02/05(水) 05:01:48.89 ID:peHDovB80
鷹城雪美(女子九番)は、少し大人しめで目立たないごくごく普通の女の子――と周りから見られるように生活してきた。
雪美の実家は少々という修飾語がとても似合わない程に特殊だ。
何を隠そう、雪美の家は、関東一円でその筋の者からは恐れられている極道“鷹城組”。
祖父が組長を務めており、雪美も家を出入りする祖父の部下たちからは“お嬢”と呼ばれ祭り上げられている。
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2014/02/05(水) 05:02:15.32 ID:peHDovB80
今しがた雪美のチームメイトである榊原賢吾(男子七番)と湯浅季莉(女子二十番)に襲われたばかりだというのに、雪美の涙声での訴えに、雨宮悠希(男子三番)と川原龍輝(男子五番)の顔には動揺が見て取れた。
ホント、男って女の泣き落しに弱いんだから。
しかし、華那は眉をハの字に下げたものの、その瞳から警戒の色は薄れなかった。
「…探してくれてありがとうね。
以下略
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2014/02/05(水) 05:02:49.65 ID:peHDovB80
足を止めかけた華那を批難するように龍輝が叫び、2人の様子がおかしいことに気付いた悠希と真子も速度を緩めた。
その間に賢吾と季莉が距離を詰める。
龍輝と華那に向けて刀を振り被った賢吾の懐に、龍輝が渾身の力を込めた体当たりを喰らわせて賢吾を地面に這い蹲らせた。
そのまま悠希と真子に襲いかかろうとしていた季莉に横から体当たりを喰らわせると、季莉は悲鳴を上げながら吹っ飛ばされ、拝殿の壁に身体を打ちつけた。
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2014/02/05(水) 05:03:25.89 ID:peHDovB80
池ノ坊奨(男子四番)・真壁瑠衣斗(男子十六番)・上野原咲良(女子二番)を逃がすことに成功した高須撫子(女子十番)は、湯浅季莉(女子二十番)が自分に向けて振り下ろそうとしている鎌を季莉の腕を掴んで止めていたのだが、大きく一呼吸した後全力で季莉の腕を腕相撲のように左側へ押し退けた。
変な方向に腕を捻られた季莉はたまらず悲鳴を上げ、右腕を押さえながら撫子から距離を取り忌々しげに撫子を睨んだ。
「3人も逃がしちゃったじゃない…どうしてくれるわけ…!?」
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2014/02/05(水) 05:04:33.88 ID:peHDovB80
芳野利央(男子十九番)はチームメイトである阪本遼子(女子八番)・蓮井未久(女子十三番)と共に南西にある住宅地の中を東に向けて移動していた。
少し前まではG
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2014/02/05(水) 05:05:36.06 ID:peHDovB80
明るい髪色、離れた場所にある体の両手首にはリストバンド、ブラウンを基調としたチェック柄のズボンは膝のあたりまで捲りあげられている――この派手な容姿は内藤恒祐(男子十二番)に違いない。
更に目を凝らすと、恒祐より更に明るい色のセミロングヘアが生える頭部――女子でここまで明るい髪色をしていたのは星崎かれん(女子十六番)だけだ。
少し離れた場所には恒祐やかれんに比べればはるかに大きな体が横たわっていた、こちらはクラス一の長身を持つ林崎洋海(男子二十番)か。
そして唯一頭と体が離れ離れになっていない亡骸は、黒髪のストレートヘアーと眼鏡から如月梨杏(女子四番)だと判別できた。
この4人は確か最初の放送で名前を呼ばれ、ライド(担当教官)が『リーダーの如月さんの死亡によって残りのメンバーの首輪が爆発した』と言っていた。
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2014/02/05(水) 05:06:02.79 ID:peHDovB80
目の前に現れたのは、生まれながらの明るい色の髪と白皙の肌、その中で光る赤みの強い瞳――利央の“好敵手”、城ヶ崎麗だった。
後ろから追いかけてきたのは麗と共に教室を出た木戸健太(男子六番)・朝比奈紗羅(女子一番)・鳴神もみじ(女子十二番)だ。
麗たちはやる気ではないはずだ――体の力が一気に抜けた。
「悲鳴が聞こえてさ、急いで来てみたんだけど…何かあったのか?」
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2014/02/05(水) 05:06:58.58 ID:peHDovB80
きっと麗は最期の時まで(プログラムだというのに、麗が死ぬだなんてことはとても想像ができない。ルールを捻じ曲げてでも麗は生き残っていそうだ)自分の意志を貫き通すのだろう。
「あ、あのさ、利央…」
唐突に声を掛けられ、利央は紗羅へと視線を移した。
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2014/02/05(水) 05:07:46.90 ID:peHDovB80
辺りは木々に括り付けられた頼りない電球と月の光以外に光源はないので仄暗いのだが、それ以上に空気が重々しく、喩えるなら重油をぶち撒けたような重い暗さが辺りを包んでいるような状況だった。
真壁瑠衣斗(男子十六番)は木の幹に背中を預け、ぼんやりと闇の先を見ていた。
右手は地面に置いたボウガンの上に置かれていたが、とても今は掴める状態ではない――身体から全ての力が抜けてしまったかのようで、頭も酷く重い。
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