過去ログ - モバP「四面楚歌と遊び人」
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1: ◆m03zzdT6fs[sage]
2014/01/18(土) 18:42:46.37 ID:fC8BQTDqo
モバマス、塩見周子さんのSSです。
勝手設定+ご都合主義。P視点メインのストーリー展開になります。
前作などと同じ世界観を共有していますが、未読の方でも問題ないように極力進めていきます。
毎週月曜日の夜半に定期更新の予定です。週半ばの更新はあまり見込めないかもしれません。
以上の点ご了承いただけましたら、今回もお付き合いいただければと思います。

SSWiki : ss.vip2ch.com



2: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/18(土) 18:44:00.34 ID:fC8BQTDqo
「君は、優柔不断な人だね」

 よく、そんなことを俺は言われる。

 当然、大した人間じゃない。どこにでもいるちょっとしょぼくれた、ごくごく普通の新米サラリーマンだ。大学を卒業して、まだ二年経っていない。
以下略



3: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/18(土) 18:44:51.92 ID:fC8BQTDqo
 なにせ、俺に課せられた仕事は、華々しい裏方の仕事とは、電脳世界の1と0の隔たりほどの壁がある。つまり、幾らでも替えが利く仕事というわけだ。

 安月給なのに、わけもわからず怒られて、やりがいの欠片もない雑務をこなして、残業代も出ない宿直を押し付けられ、たまの休みは急な呼び出しで潰される。

 不運の始まりとさえいえるような仕事環境だが、今更転職する行動力もなく、断る度胸もなく、唯々諾々といわれたことしかこなせない。
以下略



4: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/18(土) 18:46:00.52 ID:fC8BQTDqo
 麻雀も、ボウリングも、ビデオゲームも、カラオケも、ダーツも、ビリヤードも。アマチュアとしては出来る人間だっただろう。

 ただ、どれもプロになれなきゃ、ゴミ屑同然と知った。結局、中途半端、八方美人、優柔不断な馬鹿な人生。

 げらげら笑って、馬鹿友達共と夜中まで遊び歩いた思い出さえ、社会の歯車に巻き込まれ、砂上の楼閣のように消えていく。
以下略



5: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/18(土) 18:46:41.42 ID:fC8BQTDqo
本日の更新は以上です。次回更新は月曜日の定期更新となります。
それでは、これからしばらくの間、お世話になります。宜しくお願いします。


6:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage ]
2014/01/18(土) 18:48:30.19 ID:zTgbHCFc0
七人目・第六感・五光年先ときて四面楚歌か、
期待してます


7:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/01/18(土) 18:49:32.80 ID:5x5AGXHIo
お、カウントダウンの4番目?

コレは期待だ


8:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/01/18(土) 18:49:53.17 ID:4BD4RFPJo
一応前作乗っけておくれ


9: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/18(土) 19:00:24.67 ID:fC8BQTDqo
>>8

モバP「七人目の正直」
ex14.vip2ch.com

以下略



10:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/01/18(土) 22:15:07.73 ID:uzqxuRMF0
しゅーこさんヤッター!!
しかもあなただったか、期待


11:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]
2014/01/19(日) 03:45:39.85 ID:Ez6ix6PBO
今回は周子か
期待


12: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/20(月) 19:15:28.17 ID:lC4fHmx5o
「まぁったく、お前はこんなことも出来んのかっ! この役立たず、能無しっ!」

 罵声が飛ぶ。ついでに、俺の顔面にはクリップでとめられた五、六枚の紙束が投げつけられる。

 いつもの光景で、いつものことだ。もう慣れたことで、何せ頭に内容が入ってこないようにする、という新しい技能を修得するぐらいだ。
以下略



13: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/20(月) 19:16:14.85 ID:lC4fHmx5o
「……また、Pさん怒鳴られてるよ」

「課長もむちゃくちゃだからなぁ……。Pさんには悪いけど、あの役目が俺じゃなくてよかったよ」

 周りの同僚から、そんな声が聞こえる。ああ、おっしゃるとおりですとも。所詮は契約社員上がりの正社員だ。同僚に比べると給料も能力も、二回りは落ちる。
以下略



14: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/20(月) 19:16:41.16 ID:lC4fHmx5o
『あの、すみません。課長の午後のプレゼン、詳細を教えていただけないでしょうか』

 すると、その同僚はまたですか、という表情を浮かべ、傍のファイルをしばらくめくり、

「テレビの番組再編に伴って、新しい番組の売り込みのためのプロモーションですね」
以下略



15: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/20(月) 19:17:24.69 ID:lC4fHmx5o
『ありがとうございます。では』

 俺は、軽く礼をすると、作業に取り掛かるために部署を後にする。

(……そういや、同僚に優しくされたのは久しぶりだなぁ)
以下略



16: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/20(月) 19:18:05.64 ID:lC4fHmx5o
 最初は優しかった同じ部署の同僚も、課長が指図を始めてからは俺と関わることを避け始め、最近では課長のいないときに二言三言交わすだけである。

 他の部署に関しても、なぜか接触を控えるように言われている。若干この企画課は閉塞的すぎでは、と思うこともあるが、まあ俺には関係のないことなのかもしれない。

『ともかく、時間がないからなぁ……。とっとと、プレゼン資料作らないと』
以下略



17: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/20(月) 19:18:32.77 ID:lC4fHmx5o
『割と、まあ何とかなりそうかな』

 そうやって十数分、資料を漁っていくと、とりあえず雛形に当てはめるだけの作業を行っていく。タレントの趣味、特性、特技を調べて、また人選をしていく。

 結果、一時間もする頃には二十枚ほどの簡単な資料が出来上がっていた。もちろんだが、出来はお察しである。
以下略



18: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/20(月) 19:19:05.12 ID:lC4fHmx5o
『うし、出来た』

 能天気にそんなことを呟くと、資料室を後にして、自分の部署へと戻った。

 部署に戻ると、まだ課長は戻ってきていないようで、仕方がないから課長のデスクの上に置いた。マナー違反かもしれないが、また内容で怒鳴られるのは勘弁だ。
以下略



19: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/20(月) 19:19:36.20 ID:lC4fHmx5o
「ああ、まあそんなに堅くなくてええぞ。ちょっと頼みごとがあってなあ。頼めるか?」

『ええと、ああ、はい。構いません』

 何でわざわざ俺に、面倒そうな話題かもしれない、と思ったものの、もちろんのこと断る度胸も精神力も持ち合わせていない俺は、二つ返事で答えてしまう。
以下略



20: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/20(月) 19:20:32.93 ID:lC4fHmx5o
『これを、どちらに?』

「うん、Pくんはシンデレラガールズ・プロジェクトっちゅうの聞いたことあるか?」

『シン……? いえ、知らないです』
以下略



21: ◆m03zzdT6fs[saga]
2014/01/20(月) 19:21:03.66 ID:lC4fHmx5o
「そいじゃ、頼んだで。俺は今からプレゼンに出なあかんからな」

 そういうと、部長はそのままのそのそと去って行った。

『……うーん?』
以下略



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