過去ログ - 透華「は、ハギヨシ! わわ、私を抱きなさい!!」ハギヨシ「……」
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13: ◆6ardW1rCAXVJ[saga]
2014/02/04(火) 22:10:17.93 ID:MfFILXmIo
透華の痛切な叫びに萩原は一瞬顔を歪める。
自分を抱いて欲しいと言った透華の言葉はどれほど言葉を弄しても、結局のところ萩原が透華を受け入れるか否か。それに収斂される。
あくまで執事に徹するのであれば、たとえ傷つけることになろうと気づかぬふりをし続ける以上の選択はなかった。
そのとおりだと萩原は思う。そしてなぜ執事に徹することが出来なかったのかと自問する。
もっとも、自問などするまでもないことは、他ならぬ萩原が誰よりもよく知っていた。ただ目を背けているだけだから。
返す言葉などあるはずもなく、萩原は無言で透華を見つめる。


「……私のことが好きではないと、嫌いだというのならそれでも構いませんわ。無理になどという気はありませんもの。
 けれど、それならばせめてあなたの口から聞かせなさい」

「それは出来ません」

「女性としては、という枕言葉をつけても構いませんから。……あなたの気持ちを教えて下さいまし。そうでなければ、諦めることなんて出来ませんわ!」

「どうか、ご承知ください」


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