146: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/20(日) 12:34:54.04 ID:D8toTj0A0
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地を揺るがす轟音とともに、ヘリコプターが学び舎へと突っ込んだのを、あたしと会計はぽかんとしながら見送った。
言葉が出てこない。漏れるのは「は?」という間抜けな音だけ。
147: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/20(日) 12:35:44.03 ID:D8toTj0A0
会長「お前何やってんだ! 先生探してたぞ!」
お叱りを受ける。責任感の強い男だ。別にあたしらの安否ぐらいどうってことない、というかそんなもの気にしてられる場合じゃないだろうに。
148: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/20(日) 12:36:13.41 ID:D8toTj0A0
はぁ!?
おかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしい――
149: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/20(日) 12:36:52.27 ID:D8toTj0A0
そこであたしは初めて、こいつが持っていた刃、あたしの命を奪おうとしている刃が、おおよそこの世のものではない奇怪な造形をしていることに気が付いた。
まるで炎のようだった。直刀でも彎刀でもない。うねり、たなびき、昇天する炎の様相を呈した武器だった。
腕章「わからなくても結構なのさ! 園田楽園!」
150: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/20(日) 12:37:29.51 ID:D8toTj0A0
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「殺し殺して殺しを殺し、死に死に死んで死を死なす」
俺様はぼそりと呟く。まるでそれが金科玉条であるかのように。
151: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/20(日) 12:38:03.39 ID:D8toTj0A0
生徒やら教師やらが軒並み呆然とこちらを見ていて、即ち隙だらけで、俺様の餌と言うことである。
弱者は守られるべき存在だけれど。
そのためにはまず、俺様の腹の足しになってくれ。
152: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/20(日) 12:38:40.33 ID:D8toTj0A0
古屋懐古は懐古する。
隣に一家が引っ越してくるらしいと聞いて、あぁやっぱりなと思ったのと同時に、当然わくわくもした。だって隣の立派な更地には少し前から大工さんたちがやってきて、測量をしたり、整地をしたり、基礎をつくっていたりしたから。
隣に一家が引っ越してきたと聞いて、一も二もなく飛び出すというわけにはいかなかったから、へえそうなんだと親の話を聞き流す振りをしていた。だってがっついたら格好悪いじゃないか。
153: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/20(日) 12:39:35.22 ID:D8toTj0A0
速度に関しては「時は金なり」が数枚上手だ。というよりも時間を止められるのだから速度と言う概念を超越している。彼女は俺様や「悪即斬」にも警戒を払ってはいるが、実際攻撃しているのは彩人だけ。
そして彩人はその攻撃をなるたけ回避しようと振舞っている。不幸の余波がこちらまで被害を及ぼすが、さしたる問題じゃあない。校庭は何もない分不幸の起きる余地が少ないというのもある。
詰襟「殺人は悪だ。悪は殺す」
154: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/20(日) 12:40:32.23 ID:D8toTj0A0
会計「大丈夫?」
金髪「なんとかな」
155: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/20(日) 12:41:13.14 ID:D8toTj0A0
視界が翳る。
感じたのは灼熱感だった。顔面が燃えている。ひりつく感覚。歯も一本抜けた、か?
血を掻き出そうと舌を動かせば砂を噛んだ。じゃり、と口の中で鳴る。不快だ。
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