過去ログ - モバP「見えた今に絶えぬ未来を」
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22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/22(火) 23:16:39.41 ID:dbLyof+Po


 ――ハッとして顔を上げると、翠が困惑した顔で手を意中無く伸ばしながら俺を見ていた。
 人のノートを偶然とは言え見てしまったことを謝罪しようと最初は思ったが、それ以上に記された文字に意識が全て注ぎ込まれてしまう。

以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/22(火) 23:18:59.97 ID:dbLyof+Po


「――誰がこんなに練習しろと言った! 俺か!? それともトレーナー誰かか!?」
「っ!?」
 レッスンルームは防音性が高くなるように設計されており、俺の声、それも普段では絶対に出さないであろう窓を破るような声がいたるところに反響した。
以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/22(火) 23:20:18.58 ID:dbLyof+Po


「教えてくれ、翠……どうして全部一人でやりきろうとする。翠の何がそうさせるんだ?」
 いつまでも怒鳴る訳にもいかず、何より叫んでいて気持ちが一周回って少し落ち着いてしまったのでトーンを先程とは一転して落とすと、こちらから目を逸らした翠に対して静かに語りかける。
 いきなり豹変する俺の声色に、翠は一層動揺しているように思えた。
以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/22(火) 23:21:33.81 ID:dbLyof+Po


 ――すすり泣く声。

 この部屋には俺と翠しかおらず、そして俺は泣いてなどいないのだから、必然的に声の持ち主は一人に絞られる。
以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/22(火) 23:24:22.90 ID:dbLyof+Po


 ――ぎゅ。
 そんな音が聞こえる程、俺の腕の力は強かったように思う。
「……翠が頑張らない訳、ないよな」
以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/22(火) 23:27:16.14 ID:dbLyof+Po


 翠はずっと不安だったのだろう。

 追い越そうとも引き離され、一度の隆盛もないまま過ぎていく時間をもどかしく感じ、そしてそのまま行けば自分の立場そのものが失くなってしまうのではないかという恐怖があったのだ。
以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/22(火) 23:28:37.21 ID:dbLyof+Po


  *


以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/22(火) 23:29:57.64 ID:dbLyof+Po


 ――恥は掻き捨て。本当の事、言わせて下さい。

 丁度そこまでいくのに、一分もかからない。
以下略



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/22(火) 23:33:40.86 ID:dbLyof+Po


 これからも手放しはしない。
 翠が手にしている思いも彼女が手に入れた魂も全て俺が守ってみせるし、他の仲間も翠を見捨てたりはしない。

以下略



31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/04/22(火) 23:37:57.74 ID:dbLyof+Po
おわり。総選挙お疲れ様。51位組としてふわふわと生きていたい。


32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/04/23(水) 00:05:52.14 ID:WF+jevN90
乙です 同じ51位組として速筆でのアイドル慰めに敬礼


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