過去ログ - 二宮飛鳥「悲しみを引きずって」
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24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/25(金) 21:41:33.37 ID:XsXwgu560
 とてもいい笑顔で返されたが、それを担当アイドルに伝えるというのもどうなのだろうかと考えてしまう。
 流石にここまで大げさに喜ばれれば、嫉妬心が沸くというモノだ、ボクが別にプロデューサーに恋愛感情を持っていなかったとしても、それは当然だろう。

「キミさ、少しはボクの心持ち――」

以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/25(金) 21:42:17.40 ID:XsXwgu560


 『二宮飛鳥 46位』


以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/25(金) 21:43:01.95 ID:XsXwgu560


 ボクはその場で紙を取り落して、尻餅をついてしまった。


27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/25(金) 21:49:32.69 ID:XsXwgu560
風呂あがったのでいまからガリガリ書きます、少々お待ちを


28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/04/25(金) 21:59:41.79 ID:20S8ANHW0
期待 飛鳥ちゃんは可愛い ホント可愛い


29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/25(金) 22:08:44.88 ID:XsXwgu560
 尻餅をついた理由は、当時はあまりの混乱ではっきりとこれだと断定はできなかったけれど、けれど今ではそれもはっきりとしていた。
 自分がランクインできたことに対する驚き、それもある。
 自分の努力が報われた喜び、それもある。
 自分のファンの皆への感謝、それもある。
 けれどそれ以上に、なによりも、どんなことりも、目の前の男――目の前のプロデューサー、その喜びの源が自分であったこと、自分がプロデューサーをこれほどまでに喜ばせることができたこと、それがなによりもうれしくて、あまりの感動に、力が抜けてしまったのだ。
以下略



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/25(金) 22:44:45.13 ID:XsXwgu560
「それなのに……それなのにボクは……くぅうう」

 止まれと、何度も心の中で叫んだ。自分に涙を流して同情してもらう資格なんてないのだ。プロデューサーは常に最前を尽くしていた、その実感が確かにボクにはあって、それと比べて思い返せばボクはなんども仕事を失敗していたのだから。
 よしんば、与えられた仕事を完璧にこなしたとして、けれど結果が追いつかないのであれば、つまりそれはボクの責任なのだから。
 ボクは知っていた。
以下略



31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/25(金) 22:58:55.77 ID:XsXwgu560
「なぁ、飛鳥」

 ピクリ、と肩を震わせてしまう。いつもなら安心感さえ覚えるその声は、今はなんだかとっても恐ろしかった、それはとっても寂しい事なと、より一層涙が溢れた。自覚するとどんどん沈み込んでいく心、それを引き戻したのは、続く言葉。

「飛鳥さ、なにか勘違いしてるよ、俺は別にそんなに気にしちゃいない――」
以下略



32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/25(金) 23:01:26.89 ID:XsXwgu560
 ここにきて、まだボクを庇うのか、やめてくれよ、これ以上はもう、ボクがボクを許せなくなりそうだ、これ以上惨めな思いはしたくないんだ。

「――ッ まだ、まだそうやって! なにが違うっていうんだい!」

「違うんだよ! 俺は別に、お前を庇おうとしたわけじゃない! そこが違う! だから……だから! そんな顔するな」
以下略



33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/25(金) 23:02:06.90 ID:XsXwgu560
「俺はさ、俺が情けなくなったんだ。一人で舞い上がって、勝手に落ち込んで、それで飛鳥には何もしてやれない、叩き落されて初めて気がついたんだ、俺は自分勝手に喜んで、それで結果お前に向かうプレッシャーとか、そういうの一切考えてやれてなかった……ほんとに、ほんとにごめんな。挙句に体制気にして隠れてシクシクとか、笑えないよな。そんなに苦しませてしまったのは、俺の責任だ」

「そ、そんなことないさ、ボクだって、ボクだって嬉しかったんだ。ボクにアイドルっていう非日常を見せてくれたキミに、非日常をくれたキミに、やっと恩が返せたんだって、だから……自分勝手なんかじゃあないよ。だからボクにこそ責任が――」

「いや、俺に――」
以下略



34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/25(金) 23:02:36.86 ID:XsXwgu560
 プロデューサーは結局、ボクからまた『なにか』を奪っている。あっという間だ、どこで奪われたのかなんて全然気が付けない。でも確信だけは持てる、だって、今こうして笑いあえているのだ。
 実際問題、なにも解決なんてしてないのに、なのに、なんだか今は見えてる世界が違う気がする。



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