過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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104:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/03(水) 01:24:39.99 ID:xGEgSfhf0
しかしこうした措置は、実は子供だけでなく保護責任者の救済という側面も兼ねているのである。子を生せば否応なく親としての責任が生ずることになるが、一方で万人が親たるにふさわしいとは限らない。
そもそも子供を育てるとは、一人の人間の人生の、少なくともその一部の責任を負うということだ。その重さは察するに余りあるし、様々な要因や巡り合わせから耐え切れずに押し潰されてしまうこともあろう。

そこで、頼る者がないにもかかわらず、責任感の強さからあくまで育児を自分の手で行おうとすれば、心身の疲弊は尋常のものではないはずだった。無理に無理を重ねた皺寄せは、子供だけでなく親にまで及んでしまう。
そうなればもはや家庭は完全に破綻する。そして行政側もいつまでも子供を保護するというわけにもいかないのだ。そうなれば、子供はひとりで社会に放り出されることになってしまう。そのような事態はどうしても阻止しなければならない。
以下略



105:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/03(水) 01:25:20.56 ID:xGEgSfhf0
教師(とはいえ、こうなってしまったからには仕方ない、今できることをしなくては……。とにかく慎重に、母親の怒りの背景を探っていくことだ。とくに彼女との関係において、母親の意向がどこにあるのか、だな)

そもそも母親は少女に手を上げるどころか触れさえしないという。教師はそこにヒントがあるような気がしている。余人には言いがたい特別な理由がそこに隠されている……。

不意に思い付いたことがあってもう一度少女を振り返った。
以下略



106:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/03(水) 01:26:02.38 ID:xGEgSfhf0
教師「まさか母親の対応をしている応接室にこの子を連れ込むわけにもいかないし、職員室に置いておくのも落ち着かないでしょう。別室に待機させておきたいのですが、構いませんか」

事務員「あ、ああ……はい、それはそうですが……」

教師「生徒指導室がいいでしょう。同階だし距離も近い。ああ、それなら教科書等を持って来させておけばよかったな……長い間座って待たせるというのも良くない」
以下略



107:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/03(水) 01:28:37.46 ID:xGEgSfhf0
少女親襲来・導入A、終了
今日はこれだけ

なかなか親のとこまで辿り着かんな……スタンド攻撃か何か?


108:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/03(水) 02:06:35.47 ID:2+7EvLbc0



109:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/03(水) 02:12:49.60 ID:DTgomUbKO
乙です。
思うようにお書き下さい。


110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/09/05(金) 15:28:37.54 ID:3F8r8u9e0
完成度高すぎて草生えるわ

過去作教えろください


111:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/14(日) 03:33:50.05 ID:tIovdjLJ0
投下


112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/14(日) 03:34:30.65 ID:tIovdjLJ0
生徒指導室の前で少女と別れた教師は、事務員に少女の荷物を持って来させるように再度言い付け、単身で職員室に向かった。

教師(今対応しているという教頭たちがどういう方向性に立っているのか、ある程度打ち合わせてから少女の母親と対決したほうが得策だ)

教師は当たり前のようにそう考えたからこうして職員室に向かっているのだが、はたと、事務員は一言も職員室で詳しい説明を受けるようにとは言わなかったことに気が付いた。
以下略



113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/14(日) 03:35:42.01 ID:tIovdjLJ0
喧騒に沸き返る職員室に入るやいなや、教師はドア近くに座っていた、妙にそわそわしている同僚をつかまえて面談の諸注意を尋ねた。しかし同僚はまるで信じられないものを見るような目つきをして、そんなものはないと言った。

教師「――ない? なにも?」

そうだが、と当惑した表情で同僚は答えた。一瞬、言葉を失った教師に、同僚は嫌悪感もあらわに顔をしかめた。
以下略



114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/14(日) 03:39:16.93 ID:tIovdjLJ0
爆発的な大笑に沸く部屋のドアを閉める。それでやっと教師は息をついた。

数歩後退って、教師は自分が閉ざしたドアを呆然と見つめる。
静寂に満ちた廊下と熱気に包まれた部屋、両者を区分しているのは薄い木の板だけだった。しかしこちら側とあちら側、教師と同僚たちの間にはそれ以上の、超えようもないほど深い断絶が横たわっている。

以下略



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