過去ログ - 教師「お前は一体どうしたいんだ!」 少女「私は……」
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247:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 02:42:30.81 ID://0Asuli0
教師「な――」

少女「あのクラスも、決して良くなっていたわけではないのです。むしろ、より悪化していた。あのクラスの人間は、先生のおっしゃる他の教員などよりも、ずっと先生を憎んでいましたよ。そして、畏れてもいました」

少女は言う。
以下略



248:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 02:42:58.71 ID://0Asuli0
少女「彼らは、自分で自分のことを決めたくはなかったのです。学校から離れたいわけではなかった。学校という箱に押し込められるのは窮屈だけれど、それはそれで仕方がない。でも、腹が立つから、教員の言うことは聞きたくない。それで教員よりも優位に立てるなら、なお良いでしょう」

少女「だから畏れたのです。先生は当たり前のような顔で、彼から学校を取り上げようとなさいました。望まないのならば与えない、その当然の論理を、先生は実行しました。このままでは学校から排除される。だとすれば、彼らはどこに行けばいいのでしょう?」

教師「それは、フリースクールだとか、保健室登校と言う手立てもある。教育課程もクリアする方法はあるし、日本では認められていないが、家庭教育で補うということも出来る。これには裁判などで権利を争う必要もあるが――」
以下略



249:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 02:43:28.36 ID://0Asuli0
教師「そうしなければならなかったからだ。お前の置かれた状況は、その性質がほかの誰とも違っていた。おそらくは悪い方だった。だから私は、私の出来る限りで、お前の障害を取り除かなければならない。それが私の、教員としての責務だ」

それだけは本当だった。そこに少女への執着がどれだけ混じっていようとも、教師はそのために行動したのだと。それだけは、誰にも恥じずに胸を張れる。

だから、少女が切なげに目を伏せたのが、妙に気掛かりだった。
以下略



250:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 02:43:56.04 ID://0Asuli0
少女「はい。私はどうやら近寄りがたいようで、素直に私に近づいてくる人はいませんでした。私をどうこうしようというなら、それは不正な手段によるしかなかった。それでは先生と衝突してしまうでしょう?」

たとえば、と少女は人差し指を立てる。

少女「私の私物が盗難されたことがありました。あれも一年次のことでしたね。あのときは先生に相談して、私物の管理を徹底するように取り計らってくださいました。個人ロッカーの錠を厳重にして、生徒個人で管理できるようにして。けれども、当時の担任とは揉めていらっしゃいましたね?」
以下略



251:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 02:44:23.25 ID://0Asuli0
教師「お前は何もかもわかっていたのか。あの連中の下卑た望みも、罪を悖らない本性も。私が愚かにも右往左往するのを、お前は眺めていたのか。お前は――」

少女「それは違います。……嬉しかったのです」

そう言って頬を染める少女を、教師はぽかんと見つめた。
以下略



252:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 02:44:59.72 ID://0Asuli0
少女「この世界で、先生だけが光り輝いて見えました。誰とも狎れず、媚びず、ただ決然として正しい。そんな人は先生が初めてです」

教師「……違う」

少女「先生は、先生だけが、この世界で唯一価値のある人です」
以下略



253:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 02:45:28.52 ID://0Asuli0
少女「え……」

凶悪な衝動に突き動かされるままに、教師は少女を押し倒していた。

この世界は正しい。正しくあらなければならない。間違いは正される。不正は暴かれる。私の世界は瑕疵なく、常に整合するよう動いている。
以下略



254:名無しNIPPER[saga]
2015/02/12(木) 02:46:34.73 ID://0Asuli0
今日の更新終了

俺の9ヶ月はこの瞬間のためにあった


255:名無しNIPPER
2015/02/12(木) 03:28:45.54 ID:+WbvFyho0
うわあお
おつ


256:名無しNIPPER[sage]
2015/02/12(木) 03:29:21.97 ID:+WbvFyho0
ごめん


257:名無しNIPPER[sage]
2015/02/12(木) 06:39:23.25 ID:Op8RDGeV0
のわー!


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