過去ログ - School Daysより「素直な気持ちになるために」
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2014/05/31(土) 22:42:14.10 ID:Ob2BSVLt0
ドアの音に、慌てて言葉は立ち上がり、追いかけようとしたが、
父親が肩に手をやって制した。
「離して! 誠君は、私と一緒に過ごすの!」
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2014/05/31(土) 22:42:50.52 ID:Ob2BSVLt0
一方の誠も、言葉の家から出た瞬間から、ずっと、涙が止まらなかった。
決して、言葉のことは嫌いだった訳じゃない。
寧ろ、好きだという気持ちを握りしめて放せなかった。
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2014/05/31(土) 22:44:12.55 ID:Ob2BSVLt0
もうすぐ、午後6時になるという頃。
自宅方向への電車が来たが、世界はベンチから動けず、座ったまま見送った。
もし、中に言葉に逢うために榊野町に向かう誠が乗っていたら…、
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2014/05/31(土) 22:44:58.26 ID:Ob2BSVLt0
「サンドイッチ…食べさせてあげたかったよ…誠ぉ…」
一口かじったサンドイッチを手にしたまま、世界は涙を零してうつむいていた。
それを聞いた誠は、近づきざまに「いいの?」と世界の手を取り、
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2014/05/31(土) 22:45:43.85 ID:Ob2BSVLt0
「今、私の指まで食べた…」
「だって、残り少なかった…」
「…もうっ」
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2014/05/31(土) 22:46:54.42 ID:Ob2BSVLt0
「…ただいまー」
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2014/05/31(土) 22:47:34.43 ID:Ob2BSVLt0
「そう。っと、世界って言うのはね…」
いつもならここで人の興味をつかむ世界は、止にどう話したら伝わるか、
苦笑いしながら考えてしまったが、それに気づいた誠は、自分の部屋から、
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2014/05/31(土) 22:48:10.40 ID:Ob2BSVLt0
ホームでの抱擁の後、誠は、今年は家でクリスマスを祝うことを世界に伝え、
「もしよかったら…」と、世界を誘った。
世界は満面の笑みで「もちろん行くよ」と答えた。
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2014/05/31(土) 22:48:58.81 ID:Ob2BSVLt0
「ねえねえ、おにーちゃ」
「何だ、止」
「おにーちゃとおねーちゃ、二人ともお鼻真っ赤だよ?」
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2014/05/31(土) 22:49:29.15 ID:Ob2BSVLt0
誠と母親、止、そして世界の4人でのクリスマス・パーティ。
世界は、止がすぐに馴染んだこともあり、まるで家族のようにとけ込んでいた。
ケーキに、鶏肉やポテトサラダなどの定番の料理が並ぶ、
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2014/05/31(土) 22:51:27.40 ID:Ob2BSVLt0
「…すみません、ちょっと、台所と冷蔵庫のもの、お借りしてもいいですか?」
パーティの前に、世界が誠の母親に言うと、母親は笑顔で「ええ」とうなずいた。
「パンと…ハムとかレタスとか、そんなのしか残ってないけど」
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