48: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 01:02:29.23 ID:eOOBDl4/o
もう一度目蓋を閉じて、今度は映像の再生などはせず、
この目で最後にインキュベーターを見た日のことを回想する。
数年悩んだけれど、美樹さんと巴さんを生き返らせる以上の願いを、結局見つけられなかった私。
49: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 01:04:14.14 ID:eOOBDl4/o
でも、それは違う。
全然終わってなどいない。
50: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 01:08:14.96 ID:eOOBDl4/o
二人が死んで、魔法少女の契約という手段を失って、
あれから更に長い歳月が経った今。
私はあなたたちみたいにはなれない。
51: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 01:09:30.11 ID:eOOBDl4/o
〜☆
ざらざらした砂嵐が舞っている。
空と雲は砂で濁っていて、太陽が赤と黄の混じった汚らしい色で遥か微かに火照っていた。
52: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 01:10:32.21 ID:eOOBDl4/o
爆発した歓喜。
だけど、長くは続かなかった。
53: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 01:11:18.68 ID:eOOBDl4/o
世界の理を外れ、円環の中。
ふたりきりの私たち。
54: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 01:12:24.22 ID:eOOBDl4/o
〜☆
「どうしたの、まどか? どうして、泣いてるの?」
「ああ、うん……。なんだろう。その、凄く、悲しくて……」
55: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 01:13:13.59 ID:eOOBDl4/o
「まどか」
「何?」
56: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 01:14:41.89 ID:eOOBDl4/o
〜☆
別の時間軸からやってきた「暁美ほむら」の死体を、私は見下ろしている。
それほど時間はかけずに済んだわね。
57: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 01:18:27.60 ID:eOOBDl4/o
右手、左手、両方一本ずつの矢。
彼女が体勢を低くする。
58: ◆2DegdJBwqI[saga]
2014/07/22(火) 01:20:45.80 ID:eOOBDl4/o
一本は予定通り腕で防いだけれど、もう一本が肩に深々と突き刺さった。
彼女が素早く手を放すと、矢は爆発して私の肉と血をはじけ飛ばす。
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