2:1[saga]
2014/07/21(月) 00:03:23.74 ID:TneoOa+X0
  
 あるお休みの日の事。 
 麗らかな春の日差しに誘われて、街へと足を向けてみたりなんかして。 
 ……本当は、公園に散歩しに行くだけのつもりだったんだけど。 
  
3:1[saga]
2014/07/21(月) 00:04:08.39 ID:TneoOa+X0
  
 「ちょいとそこのお嬢さん」 
  
 突然お嬢さん、と声を掛けられて、 
 機嫌を良くしながら振り向くと、路地裏の入り口で手招きしているお婆さんの姿が。 
4:1[saga]
2014/07/21(月) 00:05:02.44 ID:TneoOa+X0
  
 「まじない師……。 まぁ、占い師に近いものだと思っておくれ」 
  
 まじない師、占い師とはまた違うみたいだけど、どう違うのかしら。 
 取りあえず占いは良く見てるし、聞いてみるだけ、ね。 
5:1[saga]
2014/07/21(月) 00:05:57.89 ID:TneoOa+X0
  
 あずさ「…………これは……、ミサンガ……?」 
  
 お婆さんの手のひらに置かれたミサンガのようなもの。 
 ミサンガと言うには、少しばかり派手さが足りないような、そんな気がする。 
6:1[saga]
2014/07/21(月) 00:06:42.52 ID:TneoOa+X0
  
 あずさ「あら……、こっちもこれからが良い所なんですよ?」 
  
 「…………これはまじないが籠められた飾りじゃ。 持ち主の願いを必ず叶える」 
  
7:1[saga]
2014/07/21(月) 00:07:12.61 ID:TneoOa+X0
  
 本当に大事な説明はここからだと付け加えて、釣られて私も身構えてしまう。 
 机の端にキセルを打ち付けて灰を地面へと落とす。 ちゃんと灰皿に捨てないとダメですよ。 
  
 「えぇか? その両耳でよーくお聞き。 この飾りは自然に切れるのを待たにゃいかん」 
8:1[saga]
2014/07/21(月) 00:07:47.45 ID:TneoOa+X0
  
 手をぽんっと叩くと、それを合図と受け取ったかのように、頬杖をついていたお婆さんはガクッと体を落とし、 
 何度目かの呆れた顔を向けて、何度目かのため息を吐きました。 
  
 「…………大体解ったとは言ったが、ここまでとはの……。 まぁ、理解できてないわけでも無さそうじゃからえぇわい」 
9:1[saga]
2014/07/21(月) 00:08:18.65 ID:TneoOa+X0
  
 あずさ「……、という事は、常日頃望んでいるものが…………」 
  
 「そうじゃ。 常日頃望むもの、その中でも一番強く想っているものが叶えられる。 
  故に、意中の殿方と添い遂げたい、という物よりも強い願望があれば、そちらが優先される」 
10:1[saga]
2014/07/21(月) 00:08:47.02 ID:TneoOa+X0
 ・ ・ ・ ・ ・ 
  
  
  
 あずさ「……なんて事があったんですよ〜」 
11:1[saga]
2014/07/21(月) 00:09:25.64 ID:TneoOa+X0
  
 P「絶対に願いを叶える、かぁ。 正に夢のようだなぁ」 
  
 小鳥「私は逆に、願いが決まらなくて困っちゃいそうです」 
  
12:1[saga]
2014/07/21(月) 00:10:02.94 ID:TneoOa+X0
  
 あずさ「プロデューサー、さん…………」 
  
 小鳥「あ……、そうですよね。 ごめんなさい」 
  
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