過去ログ - 伊織「もう…いないのよ」
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6: ◆aC0nKsFZuuYT[saga]
2014/07/29(火) 19:58:34.65 ID:fTmjfMZhO
「私だけだわ。いまだに現実を見ていない。みんな、しっかり現実を見ようとしているのに…。」

「ねぇ、伊織。あなたがプロデューサー殿とどういう関係だったかは、この事務所のみんなが知っているわ。だからみんな、あなたがどれだけ傷ついているかわかっているつもりよ。でも、過去に縛られたままで、楽しかった思い出までも無くしてしまうのはダメだと思うわ。」

「あんたと私。さっきと言っていることが逆ね。」
以下略



7: ◆aC0nKsFZuuYT[saga]
2014/07/29(火) 20:00:47.81 ID:fTmjfMZhO
車を運転しながら、伊織は考えていた。逃げていると言われ、何も言い返せなかった。自覚はあった。みんなが、彼の思いを受け取り、アイドルを続けていた。美希だって辛かったであろう。いや、今も苦しんでいるかもしれない。それでもアイドルを続けていた。彼の願いを実現させるために。それなのに、みんなより先にトップアイドルになった自分はアイドルを引退した。彼がいない苦しみに耐えきれず、逃げていた。笑うことまで…忘れていた。

「…わかっているわよ…そんなこと。」

自分に言い聞かせるように言った。その目は泳いでいた。逃げていただけの自分を一番変えたいのは、他ならない自分だからだ。
以下略



8: ◆aC0nKsFZuuYT[saga]
2014/07/29(火) 20:02:04.18 ID:fTmjfMZhO
「…もしもし律子?どうしたの。」

『伊織。今ね、ハリウッドにいた凄腕の敏腕プロデューサーが日本に来ているの。そういうのは私よりあなたが適任だと思ってね。行ってくれるかしら?』

「はぁ?ハリウッドの敏腕プロデューサー?なんでわざわざ私が会わなきゃいけないわけ?春香はどうすんのよ。」
以下略



9: ◆aC0nKsFZuuYT[saga]
2014/07/29(火) 20:03:33.26 ID:fTmjfMZhO
「ハリウッド…ねぇ…。」

その言葉を聞くと嫌でも思い出してしまう。ついさっき、決意を固めたはずなのに。

「私、こんなに弱い女だったかしら。」
以下略



10: ◆aC0nKsFZuuYT[saga]
2014/07/29(火) 20:05:26.98 ID:fTmjfMZhO
「…好都合ね。さて、敏腕プロデューサーとやらはどこかしら。」

その時。伊織は少し疑問を持った。

「律子は、なんでこのことを知っていたの…?」
以下略



11: ◆aC0nKsFZuuYT[saga]
2014/07/29(火) 20:06:43.48 ID:fTmjfMZhO
ハリウッドに律子の知り合いはいたか。そんなことを聞いたことはない。…いや、聞いたことがなくても知っているはずだ。

「まさか…。いや、そんな…。」

あるわけがない。5年も音信不通だった人間が、いまさらひょっこりと帰ってくるのか。だが、一番しっくりくる回答だった。
以下略



12: ◆aC0nKsFZuuYT[saga]
2014/07/29(火) 20:07:55.27 ID:fTmjfMZhO

「おかえり、ずいぶん遅かったじゃない。」


13: ◆aC0nKsFZuuYT[saga]
2014/07/29(火) 20:11:29.31 ID:fTmjfMZhO
終わりです。なんか、一瞬で終わりましたね。
指摘をしてくれといっておきながら指摘をしていただく時間もありませんでした。
読んでくださった人がいるとは思いませんが、
ありがとうございました。


14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[Sage]
2014/07/29(火) 20:19:14.38 ID:qEh42t0x0
縺医∴繧繧


15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/07/29(火) 20:31:39.27 ID:pm8+VWKko

出来れば後日談も見たかったかな


16: ◆aC0nKsFZuuYT[sage]
2014/07/29(火) 20:37:18.99 ID:fTmjfMZhO
後日談は今度暇があれば書いてみます。


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