69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 22:41:34.11 ID:Gqx9SXLWo
「なんかね、宿題やってないのに夏祭りに行ったのがバレちゃって。律みたいだ」
うるせーよ本当。
70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 22:43:47.52 ID:Gqx9SXLWo
光に慣れない目がまぶしかったせいだ。
マックの弱い灯りでも、一瞬よく見えなかった。
私の大事なひとが、
71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 22:46:00.95 ID:Gqx9SXLWo
紙の音も終わって、ケータイのボタンをニチニチ鳴らす音がする。
ほら、この写真、律が半目だ、とかなんとか。
その話何度目だよ。
72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 22:48:14.40 ID:Gqx9SXLWo
飛びついて携帯を奪おうとしてテーブルにおでこをぶつけた。
痛みが染みる。
「返せよ、みお! それ絶対あたしの黒歴史になるからっ!」
73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 22:50:27.71 ID:Gqx9SXLWo
思い出した、午前四時半のベッドサイド。
だいたい二十四時間くらい前。
自己嫌悪を煮詰めるような悪夢にうなされて、
74:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 22:52:41.23 ID:Gqx9SXLWo
画面の中の私はまだ目を細めていて、
相変わらず正面を向けずに洗面台の上の歯ブラシを凝視していて、
おどおどと胸元を隠すように握ってたりして、
肩の線がやけに小さく見えて、
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2014/08/30(土) 22:54:54.67 ID:Gqx9SXLWo
わかるかな、紙のバネ。
ストローの細長い紙袋2本を直角に重ねて、
互い違いに折り込んで作る、
76:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 22:57:08.11 ID:Gqx9SXLWo
捨てようとしてた私の紙屑は、澪のと重なって一つの形をなしていた。
伸ばしてみると少しずつねじれて、
まるで DNAのらせん構造 のように
77:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 22:59:21.53 ID:Gqx9SXLWo
ごごご、とストローをすする音が聞こえた。
見たら澪が、私の水コーヒーを飲み干してた。
「あ、ばか、それまずいんだから捨てようと、」
78:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 23:01:34.85 ID:Gqx9SXLWo
たぶん、長い間ほっといたせいで分離してたんだ。
私は沈殿したコーヒーだけ飲んで、
澪は透明な上澄みを飲み干した。
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