過去ログ - エルフが奴隷に堕ちた理由を考えてみたりなど
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2014/08/30(土) 21:25:59.83 ID:q+P0GBGRo
十年ほど前のことだ。エルフは人間との戦いに敗北した。
争いの発端はエルフが人側の土地に入り込み害をなし、それに人間が反撃したこととされているが定かではない。
確かなのは争いがあったことと、それに敗北したエルフたちが人間の支配を受けるようになったということだ。
以下略
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2014/08/30(土) 21:26:33.84 ID:q+P0GBGRo
エルフが持つといわれた力はただの作り話だった。
人間が勝手にこしらえた幻想だった。
今では疑問を持つことなく人々はそう信じている。
いや信じる信じないではなくそれ以外に考えられないのだ。
以下略
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2014/08/30(土) 21:27:07.55 ID:q+P0GBGRo
だが、もし理由があったとしたら?
エルフたちにはエルフたちなりに考えるところがあったとしたら?
それは一体どんな理由なのだろう。
以下略
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2014/08/30(土) 21:27:38.61 ID:q+P0GBGRo
……
朝から続く曇天は昼を過ぎても大きく変化することはなかった。
日の光は弱く心なしか肌寒い。
以下略
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2014/08/30(土) 21:28:05.71 ID:q+P0GBGRo
一つ目は大きい割に漠然としている。
この旅路の先に残るものはあるのだろうか。
時たま彼はそれを考える。
以下略
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2014/08/30(土) 21:28:51.02 ID:q+P0GBGRo
いや、どうなるもこうなるもない。
定住は難しくそれならば旅は続くところまで続く。
そして続かなくなったところで死ぬ。何も残らない。
以下略
8
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2014/08/30(土) 21:29:29.10 ID:q+P0GBGRo
何はともあれとりあえず言えるのは今は死にたくないということだ。
ならば今日をしのいで生き続けなければならない。
そしてここからが二つ目の悩みになるのだが、彼には残りの路銀がほとんどなかった。
以下略
9
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2014/08/30(土) 21:30:04.30 ID:q+P0GBGRo
結局、と彼は自嘲する。
旅路の果てに気をとられているうちに足元の石につまづくわけか。
路銀については前々から不安に思ってはいたが打てる手もないままここまで来てしまった。
現状をひっくり返す何かがない限りそう長くないうちに彼の命は終わる。
以下略
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2014/08/30(土) 21:30:37.13 ID:q+P0GBGRo
妄想の縄に首を絞られて、それでも死ぬことができるはずもなく。
彼はため息をついて立ち止まる。
足が痛い。
以下略
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2014/08/30(土) 21:31:12.42 ID:q+P0GBGRo
何かあるだろうと思っていた。
事故か野盗に襲われたのかは分からないが、これほど大きな馬車ならば何か残っているだろうと考えていた。
甘かった。
以下略
12
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2014/08/30(土) 21:32:00.94 ID:q+P0GBGRo
元は何かの器だったと思しきいくつかの破片があった。
それから価値のあるなしも不明な木彫りの像。
汚れ破れていなければ上等だったろう毛織物のなれの果て。
それらの物に統一感はなく、生活のための品というよりは売り物に見えた。
以下略
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