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2014/09/05(金) 22:17:57.57 ID:oVE2GZJBo
「どうしたの?」
「あ、いや、やっぱり……」
「ゆっくりでいいよ」と、看護師さんは言うと、加蓮のベッドまでやってきて、目線まで腰を落としました。
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2014/09/05(金) 22:21:50.57 ID:oVE2GZJBo
加蓮は、ゆっくりと一つ息を吐きました。
加蓮は、看護師さんに話を聞いてもらえたからか、穏やかな気持ちでした。
患者としてでなく、一人の人として心配してくれているようにも感じられ、嬉しくなりました。
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2014/09/05(金) 22:23:41.82 ID:oVE2GZJBo
数日後、加蓮が退院をする日が確定しました。
しかし、あの看護師さんが加蓮の部屋へとやってくる時はまだ訪れていません。
退院前日の午後、ようやくその機会が巡ってきました。
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2014/09/05(金) 22:29:09.61 ID:oVE2GZJBo
「目標を、その日ごとに決めてみるというのはどうかな?」
「目標……?」
「そう。その日の体力に合わせて、これだけは絶対にしようということを決めてみるの。もちろん、無理はいけないから体調が悪くなったら、その都度休憩したり目標を変えたりして、そこら辺は臨機応変にね」と、看護師さんは言いました。
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2014/09/05(金) 22:31:23.31 ID:oVE2GZJBo
加蓮は、胸のつかえが取れていくのを感じました。
「ありがと。アタシ、勝手に難しく考えてただけなのかも」と、加蓮は言いました。
「応援、してるからね」と、看護師さんは言いました。
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2014/09/05(金) 22:37:22.74 ID:oVE2GZJBo
その日、加蓮は家に帰ると早速お母さんにもらった名刺を見せてみました。
名刺をもらった事務所は、お母さんでも知っているような有名な事務所です。
加蓮は、お母さんの反応が楽しみで、少しそわそわしています。
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2014/09/05(金) 22:46:42.63 ID:oVE2GZJBo
「研修期間があるんだろう? ならば、とりあえずやってみればいいじゃないか。お前、こういうの興味あったんだろう?」と、お父さんが言いました。
夕食時に話題に出してみたところ、加蓮には意外な返事が返ってきたのです。
「ちょっと……」と、お母さんは言うと目付きが厳しくなりました。
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 22:54:34.98 ID:oVE2GZJBo
「こんにちは。よく来てくれたね」と、Pが言いました。
加蓮は会釈をすると、周りのものをきょろきょろと見ました。
Pはその様子を見ながら微笑んでいます。
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2014/09/05(金) 23:08:16.87 ID:oVE2GZJBo
「ねぇ、ここ広過ぎない?」と、加蓮が思わず言いました。
かれこれ十五分くらい歩き続けているように思えました。
「全部回ろうとしたら、結構あるからね。いつもは決まった場所しか使わないだろうから、ここまで歩き続けることはないと思うよ」と、Pは言いました。
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:11:15.66 ID:oVE2GZJBo
「さて、どうだったかな?」
「どうもこうも、いつもあれくらいのことをしてるんだよね?」
「うん。その子の状態にもよるけど、大体そうかな」
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2014/09/05(金) 23:13:24.09 ID:oVE2GZJBo
その日の夜、加蓮は家に帰り着くとベッドに横になりそのまま眠ってしまいました。
気が付くと、次の日の朝になっていました。
加蓮は、この日が土曜日だったことによる安堵と同時に、自身の体力のなさを痛感しました。
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